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2014年5月22日 (木)

「女性が輝く社会のあり方研究会」提言

経済産業省の外郭団体である企業活力研究所が「女性が輝く社会のあり方研究会」の提言「「女性活躍推進」 後進国から世界のトップランナーへ」を公表しています。

http://www.bpfj.jp/act/contents_display/3/23/

http://www.bpfj.jp/act/download_file/44893445/80160185.pdf

 少子高齢化の中で、多様な人材が持つポテンシャルを最大限発揮させることは、我が国経済の持続的成長にとって最重要課題である。特に、これまで活かしきれていなかった我が国最大の潜在力である「女性の活躍推進」は、労働力人口の維持に寄与するという消極的な意味にとどまらず、企業のイノベーション促進、グローバルでの競争力強化に貢献すると考えられる。

 しかしながら、現状は、第一子出産を機に約6割の女性が離職し、子育て期の30代で女性労働力率が低下する「M字カーブ」は依然として残り、企業における役員や管理職に占める女性割合は、先進国の中で最低水準にとどまっている。

 こうした問題意識を踏まえ、学識者、専門家、企業人などで構成される「女性が輝く社会のあり方研究会」を設置し、特にこれからの社会を担う若い世代に対して、「女性が輝く社会」のあり方の具体的なビジョンと、その実現のための道筋を示すことを目指し、集中的な議論を重ねてきた。本研究会での議論の成果として、「女性が輝く社会」のあり方を具体化した「基本的ビジョン」を示し、「現状と課題」を整理し、その実現に向けて国、企業、教育機関等が具体的に取り組むべきことを提言としてとりまとめた。

ということで、書かれていることには私は全く関わっていないので、個々の記述には責任を持つ立場にはありませんが、昨年10月の第2回会合にゲストスピーカーとして呼ばれて喋ったこともありますので、若干気になります。

○具体的方策
(国)
・子育てインフラの整備(保育サービスの量・質両面での拡充)
・ワークライフバランスのための長時間労働の是正、労働時間法制の見直し等
・女性就労を促進する方向での税・社会保障制度の抜本的な見直し
・女性活躍推進企業への後押し(目標設定・報告の義務づけ、見える化の促進等)
・「同一価値労働同一賃金」原則の推進、限定正社員の導入支援、主婦の再就職支援、新たな家族モデルに関する意識啓発、女性へのキャリア教育及び男性への家庭参画教育の推進 等

(企業)
・「経営戦略」としての女性活躍の推進
・両立支援と活躍支援のバランスのとれた推進
・早期育成(スタートダッシュ)による「“キャリア”と育児」の両立支援、晩期育成も含めた年齢と仕事をリンクさせない社員育成
・管理職・役員への登用等女性の活躍に関する数値目標、透明・客観的な評価の仕組み、長時間労働の是正のための働き方改革

(教育)
・理系女子の育成など幅広い分野での活躍推進
・大学教育における企業ニーズへの対応
・生涯働き続けることを前提とした、中高・大学・大学院でのキャリア教育の再構築
・「男女がともに仕事と家庭と両立できる社会」の実現に向けた意識啓発

このうち、同一労働同一賃金と限定正社員について書かれたところを見てみますと、

⑤ 「同一価値労働同一賃金」原則の推進
正規社員と非正規社員の処遇の格差に関し、職能給を基本とする企業が多数を占める現状においては、まず、客観的理由のない不利益取り扱いの禁止を徹底すべきである。
さらに将来的には、「同一価値労働同一賃金」の原則に基づき、企業において、職務内容等の明確化、客観的な評価法の確立等透明な処遇ルールを徹底させることが必要である。国はその好事例を集め、普及させていくことが有効である。
また、正規から非正規、非正規から正規へという就業階層性の流動化を図る必要がある。最近、非正規から正規への転換を行う企業の事例が目立つようになっているが、一般には、非正規から正規への転換は企業にとってリスクが大きいとも言われる。そのため、非正規から正規への転換を促進するためには、国は、正規に転換するために必要な経験や専門的能力に関する業界共通の評価基準・査定軸を設定するよう要請する等、積極的な関与を行うことを検討すべきである。

⑥ 限定正社員の導入支援
多様な働き方を推進するため、男女ともに、職種や時間、勤務地を限定して働く限定型の正社員モデル(「普通の働き方」のモデル)を作っていくことが重要と考えられる。
ただし、無限定正社員が上とする意識ができてしまうのではないかという点や、無限定正社員が男性、限定正社員が女性ということに固定化するのではないかという点が懸念される。加えて、限定正社員の導入によりワークライフバランスを実現しようとすれば、従来の無限定型正社員における長時間労働は改善されないことも課題として残るなど、限定正社員を普及・定着させる上で、こうした点に配慮した議論が必要である。

だそうです。

ちなみに、私が呼ばれて喋った中身はこんなものでした。

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2013/10/post-2c8d.html(女性が輝く社会のあり方研究会)

「OL型女性労働モデルの形成と衰退とその後」

1 日本型雇用システムの「無限定正社員」は男性モデル
・職務、勤務地場所、時間の制限なく、企業の命令に従って働く(非ジョブ型)
・その代わり、新卒採用から定年まで雇用を保障する(メンバーシップ型)
・それを前提に若い頃から教育訓練して企業の色に育て上げる

2 それとは異なる旧式OL型女性労働モデル
・新卒採用から結婚退職までの短期的メンバーシップ
・男性無限定正社員の補助的業務(女房役)
・男性無限定正社員の嫁さん候補(社内結婚)
・それゆえ、四大卒は忌避、短大が良い

3 OL型女性労働モデルの衰退
・男女雇用機会均等法とコース別雇用管理
・無限定正社員モデルについてこれる女性のみの「総合職」
・それ以外の「一般職」・・・が辞めなくなってしまった!
・世知辛くも「一般職」の非正規への代替

4 ワーク・ライフ・バランスの笛吹けども・・・
・無限定正社員モデルにワーク・ライフ・バランスという文字はない
・育児休業というイベントの前後の日常は・・・
・短時間勤務の反対はフルタイム?オーバータイム?
・なのにもっと時間制約なく働けるようにせよという経営側の声
・無限定正社員か非正規かの究極の選択

5 男女共通のジョブ型正社員(限定正社員)
・不本意正社員からワーク・ライフ・バランスを求めて
・不本意非正規からそれなりの安定(仕事がある限り)を求めて
・不可能な「男並み」から可能な「男並み」へ

6 エリートモデルの女性「活用」論からの脱出を
(男女とも、エリート論はエリート論として区別して論じよう。ノンエリートを巻き込むのではなく)

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