今野晴貴編著『断絶の都市センダイ』
今野 晴貴『断絶の都市センダイ ブラック国家・日本の縮図』(朝日新聞出版)をお送りいただきました。ありがとうございます。
http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=15975
この国には善意も、絆も存在しない。復興バブル、支援ビジネス、貧困と孤独。仙台を見れば?断絶された僕ら?が見えた。こんな国に必要な新しい「つながり」とは? 『ブラック企業』で大佛次郎賞受賞の著者、渾身の衝撃ルポ。
出版社がつけたんだと思いますが、「 『ブラック企業』で大佛次郎賞受賞の著者、渾身の衝撃ルポ」というのはいささかミスリーディング。今野さんも序章と第3章の後半と終章を書いているので著者の一人には違いないのですが、これではまるで今野さんの単著みたいな言い方です。
リンク先には共著者名も書かれていないので、ここでちゃんと明記しておきますと、
生々しいルポの第1章を鈴木由真さん。
第2章と終章を渡邊寛人さん。
第2章補論を深江桃子さん。
第3章前半を川久保堯弘さん。
そしておそらく本書の理論編として重要な第4章を青木耕太郎さんがそれぞれ執筆しています。
これらの記述から、POSSEのもう一つの顔である被災地支援の姿から浮かび上がってくる「ブラック国家」を描き出そうとしています。ブラック企業における日本型雇用に当たるのが、ブラック国家における開発主義だというのが、今野さんらの見立てであるわけですが、さて、読者の皆さんはどう思われるでしょうか。
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