平成25年度個別労働紛争解決制度施行状況
平成25年度個別労働紛争解決制度施行状況が公表されました。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000047179.html
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10401000-Daijinkanbouchihouka-Chihouka/0000047216.pdf
全体的な傾向としては、相談、助言指導、あっせんいずれも件数は減少傾向。中身は解雇が減っていじめが増えている、ということです。
・ 総合労働相談件数 1,050,042 件 (前年度比 1.6% 減 )
→ うち民事上の 個別労働紛争相談件数 245,783 件 ( 同 3.5% 減 )
・ 助言・指導申出件数 10,024 件 ( 同 3.3% 減 )
・ あっせん申請件数 5,712 件 ( 同 5.5% 減 )
もう少し詳しめにみていくと、リーマンショックを受けた2008年度の事案についてかつて分析したことがありますが、そのときに比べると経済状況の改善によって整理解雇が激減しているのに対し、それ以外の雇用終了は横ばい気味、そしていじめ・嫌がらせが激増しているというのが率直な印象です。
先日来新しい労働時間制度というので騒ぎになっている産業競争力会議のペーパーですが、もう一つのトピックが「予見可能性の高い労働紛争解決システムの構築」で、こちらについては田村厚生労働大臣の提出資料でも、
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/kadaibetu/dai4/siryou6.pdf
労働局におけるあっせんについて分析・整理を実施。労働審判、裁判における和解事案についても、法務省を通じ裁判所と調査方法等について調整中。
と書かれているとおり、分析を進めているところです。
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