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『梅原志朗オーラル・ヒストリー』

労働オーラルヒストリーの新たな一冊、『梅原志朗オーラル・ヒストリー』をお送りいただきました。

インタビュワはJILPTアシスタントフェローの鈴木誠さんと、高千穂大学の田口和雄さんです。

梅原志朗さんは東芝労組で賃金制度を担当し、電機労連や金属労協などでも活躍された方で、労働運動史の世界では後者としての側面が有名ですが、本書で主として掘り下げられていおるのは、もっぱら東芝時代の賃金制度についてです。

かつて1960年代まで経営側がアメリカ型職務給を主張していた頃、総評などはただ反対するだけだったのに対し、一部にヨーロッパ型横断賃率論を主張する勢力があったことは、歴史に詳しい方々はご存知だと思いますが、組合の中で一番それに近い立ち位置にいたのが電機労連だったと言っていいでしょう。

そのなかで熟練度別賃金や仕事給といった方向に向かって最も進もうとしていたのが、梅原さんを中心とする電機労連で、本書ではその頃の様々な動きがかなり細かく、整然と語られています。

以前あるところで電機労連の賃金政策の歴史をざっと教えてもらったことがあるのですが、初期の頃のものほどかなりはっきりと仕事給的志向が強く出ていたのですね。

も一つ、本書で興味深いのは、東芝では1960年代まで職員と行員の身分の区別(差別ではないとしても)が残存していたという話ですね。それをなくすべく奮闘する話も、本書の読みどころの一つです。

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