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« 荻上チキSession22 | トップページ | 労働時間法制への基本的な勘違いについて »

2014年4月28日 (月)

どんな場合でも、労働者の命と健康を守るための「岩盤規制」は必要だ

ときどき、私が書いたんじゃないかと見まがうようなのが載ることがある朝日の社説ですが、今朝のもそんな感じでした。

http://www.asahi.com/paper/editorial.html(残業と賃金―成果主義を言う前に)

何時間働いたかではなく、どんな成果をあげたかで賃金が決まる。それ自体は、合理的な考え方だ。

だが、過大な成果を求められれば、長時間労働を余儀なくされ、命や健康がむしばまれかねない。その危機感が薄いのが心配だ。・・・

という書き出しで始まり、

最大の懸念は労働時間の上限規制があいまいなことだ。国が基準を示しつつ、労使合意に委ねるというが、雇い主と働く側との力関係を考えると、有効な歯止めにはならないだろう。

今も労使で協定を結べば、ほぼ無制限の長時間労働が可能になる実態がある。しかも、サービス残業が労働者1人あたり年間300時間前後にのぼるとの推計もある。残業代さえ払われない長時間労働を根絶するのが最優先課題である。

という指摘をしつつ、最後は

成果ベースの賃金制度は、政府の規制改革会議も提案している。こちらは「労働時間の量的上限規制」や「休日取得に向けた強制的な取り組み」とセットであることを強調している。

働き方を柔軟にすることは望ましい。しかし、理念を追求するだけでは、逆に労働環境を悪化させかねない。どんな場合でも、労働者の命と健康を守るための「岩盤規制」は必要だ。

と、味噌と糞をきっちり区別して(注)、あるべき方向を示しています。

とりわけ最後の「どんな場合でも、労働者の命と健康を守るための「岩盤規制」は必要だ」というのは、今晩のラジオでも言おうと思っていた決めぜりふなので、先に使われちゃったなという感じです。

(注)本ブログで取り上げた記事のように、「残業代ゼロ」ばかりに焦点を当てると、味噌も糞も一緒くたになって、結局中途半端な結論のまま糞味の味噌を食わされる始末になるのです。

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