拙著簡評
久しぶりに『日本の労働社会』への書評です。「読書メーター」でsatomohikoさんによるものです。
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/37074849
働く社会に対する価値観が自分とあっていて、今まで読みたかったのはこれだと思えた一冊。後半にかけ少しづつ内容が難しくなっていくが、最後まで読み通した。労働組合の役割についてもかなり言及されており、労働界に身を置くものとして気付きがたくさんある。
なお、ブクログではoden8さんによる『若者と労働』へのこういう書評も。
http://booklog.jp/users/oden8/archives/1/4121504658
「メンバーシップ型」の雇用と「ジョブ型」の雇用。後者にシフトしていくのは確かに大事だけど、大学生の教育にまで仕事を見据えさせるのは反対。
本著では批判されているけど、大学はアカデミックであって欲しい。直接仕事に活きないかもしれないが、大学生しか出来ない事をしてから社会に出たい。
仕事に関する訓練を充実させたいのなら、職業訓練校で良いじゃない、と思う。
こういう批判が来るのはもちろん織り込み済みですが、とはいえこういう言葉を田中萬年さんに聞かせると
http://d.hatena.ne.jp/t1mannen/20140404
私もお世話になった佐々木輝雄は東北大学から職業訓練大学校に勤務したとき、ある研究会で東大の教授に「今度、このような大学に勤めることになりました」と名刺を出して挨拶すると、その教授は「あ、資本家の犬の学校ですか」と言われたという。研究者の言葉とは思えない発言だ。佐々木を愚弄しただけでなく、職業訓練への差別、蔑視であることは論をまたない。
というエピソードを思い出すかもしれません。
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