フォト
2019年8月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
無料ブログはココログ

« 小林リズム『どこにでもいる普通の女子大生が新卒入社した会社で地獄を見てたった8日で辞めた話』 | トップページ | 図書館司書とジョブ型正社員 »

2014年4月18日 (金)

大内伸哉編『有期労働契約の法理と政策』

167941大内伸哉編『有期労働契約の法理と政策 法と経済・比較法の知見をいかして』(弘文堂)をお送りいただきました.ありがとうございます。

http://www.koubundou.co.jp/book/b167941.html

 有期労働契約は2012年に労働契約法の改正が行われ、判例法理であった雇止め制限法理の成文化、有期労働契約を更新し通算5年を経過した場合の無期転換ルールの導入、処遇の格差について不合理な労働条件の禁止という規制が設けられました。
 しかしこの改正には、法律面での議論や労働市場等からの批判が強く、自民党政権になって見直しの議論が進められています。
 本書は、このような政策議論をしていくうえでの基礎理論的基盤となる書です。改正の経緯と内容、これまでの議論状況を整理して法理論的位置づけを確認し、次いで比較法的検討を行っています。また、経済学的視点から有期労働契約を理論と実証の両面から検討しています。以上をふまえて、今後の有期労働契約規制のあるべき政策について考察し、具体的な提言をする書です。

大内さん編著ということで、大内節が濃厚に出ているかというと、必ずしもそうではなく、若手労働法学者のそろい踏みの感もあります。

序章 問題の所在………………[大内 伸哉]
第1章 日本法の状況
 1節 労働法
  〔1〕雇止め制限……………[篠原 信貴]
  〔2〕無期契約への転換……[山川 和義]
  〔3〕均等・均衡処遇………[大木 正俊]
 2節 社会保障法……………[関根 由紀]
第2章 外国法の状況
 1節 ヨーロッパの有期労働契約法制
  〔1〕EU指令……………… [櫻庭 涼子]
  〔2〕ドイツ……………… [本庄 淳志]
  〔3〕フランス…………… [関根 由紀]
  〔4〕イタリア…………… [大木 正俊]
  〔5〕オランダ…………… [本庄 淳志]
  〔6〕イギリス…………… [櫻庭 涼子]
 2節 アメリカの有期労働契約法制……[天野 晋介]
 3節 アジアの有期労働契約法制
  〔1〕中 国……………… [烏蘭格日楽]
  〔2〕韓 国……………… [山川 和義]
 4節 小 括…………………[大内 伸哉]
第3章 経済学からみた有期労働契約……[佐野 晋平/勇上 和史]
第4章 考 察…………………[大内 伸哉]

全体としてまさに「政策議論をしていくうえでの基礎理論的基盤となる書」といえましょう。若干気になった点もありますが、有期労働契約について論ずるならまずは本書をじっくり読んでからにしてねというべき本ではあります。

ちなみに、有期労働契約については、先日JILPT主催の労働政策フォーラムでも取り上げましたが、

http://www.jil.go.jp/event/ro_forum/20140310/info/index.htm

このフォーラムの内容は、『ビジネス・レーバー・トレンド』6月号に掲載される予定ですので、出席できなかった方々はご期待ください。菅野和夫理事長はじめ、徳住堅治、水口洋介、安西愈、木下潮音といった錚々たる労使の弁護士に、わたくしまで加わっておもしろパネルディスカッションになっております。

 


« 小林リズム『どこにでもいる普通の女子大生が新卒入社した会社で地獄を見てたった8日で辞めた話』 | トップページ | 図書館司書とジョブ型正社員 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 大内伸哉編『有期労働契約の法理と政策』:

« 小林リズム『どこにでもいる普通の女子大生が新卒入社した会社で地獄を見てたった8日で辞めた話』 | トップページ | 図書館司書とジョブ型正社員 »