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図書館司書とジョブ型正社員

Chuko拙著『若者と労働』に対する書評が、「29Lib 分館」というブログに書かれていますが、

http://blog.goo.ne.jp/hiroyuki-ohba/e/caa1453cf2a61d61b6266c1b98c3b286(メンバーシップ型雇用は若年層に有利、だが部分的なジョブ型採用もまた望ましい)

このブログ、「図書館・情報学関連の雑記、読書ノート、音楽ノート、単身赴任生活の愚痴など。」ということで、そういう観点からの興味深いコメントがされています。

はじめの方は、「メンバーシップ型雇用は若年層に優しい」という本書の認識をきちんと紹介していただいているのですが、後半でジョブ型正社員という提起を取り上げ、その図書館・情報学という観点からの意味をこう説明されています。

ジョブ型正社員というのは、僕の専門領域である図書館学においても大きな示唆のある提案である。司書資格というのは一応ジョブ型雇用の世界が前提になっており、司書資格課程を教える教員は、文系学部内では珍しく、教養志向とは異なるジョブオリエンテッドな専門知識を教授する。だが、その受講生が専門職として採用されることは現実にはない。公立図書館員になるということは、結局公務員試験という名のメンバーシップ型採用に通るかどうかがまずあり、さらにそのメンバーシップ内業務の配置転換によってそこにいるというものだからだ。日本の公立図書館の労働は、メンバーシップ型雇用の図書館員(すなわち正規採用された公務員で、部署異動によって図書館にたまたまいるというだけの人も多い)と、たくさんの有期雇用の「司書」で構成されている。これでは長期に一貫した図書館運営ができない。そういうわけで公務員の採用でこの制度が広まることを切に願う。

本来ジョブ型正社員という形態こそがふさわしいはずの図書館司書が、メンバーシップ型公務員と非正規公務員といういずれもその業務に適切ではない形態のはざまに陥っているという事態に対する思いが伝わってきます。

 

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