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2014年2月 8日 (土)

リアルポリティークと情緒政治

現下の東アジア国際政治というのは、米中二大パワーのリアルポリティークと、日韓の情緒政治の絡み合いが、国際政治学と社会心理学の教科書のようにおもしろい。

構図としては、勃興する中国パワーを押さえ込みたい超大国アメリカ、その忠実な子分格の日本と韓国、なんだが、いずれも自己愛ナショナリズム(「なんて可哀想な私の国」症候群)に満ちているので、中国がそれをうまく活用している。

アメリカからすれば、アメリカに忠実に中国に対抗してくれる限りで日本の右派は有用なんだが、そこに踏み出してくれるようなのに限って、大東亜戦争の大義を唱えたがる、というジレンマ。下手をするとアメリカの正義を批判したりする。タリバン現象。靖国などに見向きもせずに集団的自衛権に熱心な政治勢力が望ましいのだが、なかなかそう都合よくいかない。

ここをうまく衝いて、第二次大戦の同盟関係を想起させるのが中国の戦略。南京事件への歴史修正主義なんかも、小道具としてうまく使える。一番いいのは、日本の反米右翼が、自分では意識しないで中国の利益にかなうように行動してくれるところで、、このあたり、リアルポリテークをやってる国と情緒政治にまみれる国の違いか。

この日本の情緒政治の噴出を、日本と同様情緒政治に満ちた韓国を転がすのにうまく使える。アメリカの子分同士が目の色を変えて喧嘩をおっぱじめ、韓国が中国にすり寄ったりする。アメリカからすれば愉快ではないが、過去の歴史話をしている限り、そもそも中国と同盟して軍国日本と戦ったアメリカの立場は決まっている。

だから、下らぬ歴史話なんぞやめて、今の話だけしろ!と叱りつけたいところだが、情緒政治の日本も韓国も、ますますのめり込む。そして、歴史話が戦略的優位点である中国は、自国民と日韓両国を煽ることで、ますますその優位性を確保できる。

ここまで見る限り、国際政治心理学の優等生は中国のよう。日本と韓国はパブロフの犬かな。

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