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sasaさんの『若者と労働』評

Chuko_2sasaさんの「MAD MOTHER BLUES」で、『若者と労働』について、ユニークな視点からの書評を頂きました。

http://lovesloth.blogspot.jp/2013/12/blog-post.html

なにがユニークか、というと、

たぶん、「ジョブ型正社員」のイメージは、この本が一番分かりやすいのではないかなと、思った。しかし、ここでは、その内容とか先生の説について吟味することは、あんまりできない。というのも、わたしは、「20年前のわたしの会社って、もしかしたら、かなりジョブ型雇用の会社だったかもしれない」と、自分の経験を反芻しながら読んでしまったからである。

かつておられた会社が「かなりジョブ型」だったというのですが、具体的にどうだったかというと、

・・・確かに普通のメンバーシップ型雇用の採用をしていたんだけど、中途採用も多かったし、男性も女性も、入社後に最初に配属になった職場からあまり離れないような、そういう感じで働いていた。配転はあるのだけど、どこかいつも同じような仕事をしていて、その仕事の専門性を高めていくような感じで働く人が多かった。・・・

・・・採用についても、外から見ると、新卒を何百人採用するという感じで行われているのだけど、内部では「自分の部署にこれだけの欠員が出たので、こういう適性のある人を何名採用してほしい」と人事に要請して、それが基本で採用計画が立てられていた。・・・

でも、わたしが、本を読みながら思ったのは、「女子はみんなジョブ型だったわよね」ということ。・・・・・・そう思って最後まで読んでいたら。。。あら、女子の一般職がジョブ型正社員のモデルとして出てくるじゃない!・・・

それをジョブ型と呼ぶかどうかは別として、典型的なメンバーシップ型とは違う要素がかつてはけっこうあったのですね。ところが、

・・・実は、この会社、昭和が平成に変わる頃、ジョブ型ぽい働き方が、典型的なメンバーシップ型に変容していった。円高不況で経営が苦しくなり、人件費を削減するために、男子労働者の雇用が保護されて、彼らはメンバーシップ型の働き方になり、その代わりに女子は軒並み肩を叩かれた。・・・

このあたり、世間の感覚とは違うかも知れませんが、典型的にメンバーシップ型の働き方というのは、伝統的なものというよりも、それまでむしろ薄いあるいは緩いメンバーシップ感覚だったものが、高度成長が終わった後でより「濃縮」して、サイズが縮小する一方その中に残された者にはより強いオブリゲーションが課せられるようになるという現象は、世間一般でも見られるように思われます。

何にせよ、こういう経験を踏まえた拙著へのコメントはとても有り難いものです。ありがとうございます。

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