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若者の「使い捨て」が疑われる企業等への重点監督の実施状況

既に新聞、テレビ等でも報道されているので、データ等はこのリンク先をご覧頂くとして、

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000032425.html

ここでは、「違反・問題等の主な事例」の詳しい内容を発表資料から:

http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11202000-Roudoukijunkyoku-Kantokuka/0000032428.pdf

重点監督及び申告監督における指導事例

事例1:長時間労働等により精神障害を発症したとする労災請求があった事業場で、その後も、月80 時間を超える時間外労働が認められた事例
【概要】
30 歳代前半の労働者から、長時間労働やパワーハラスメントが原因で精神障害になったとして労災請求があったことを契機に監督指導を実施したところ、以下の事実を確認した。
① 監督署がIDカード等の労働関係に関する書類を調査したところ、36 協定の上限時間を超え、最も長い者で月80 時間を超える時間外労働が行われていたこと
② 時間外労働に係る割増賃金を定額の手当(最高3 万円)で支払うこととし、労働時間の把握を行っていなかったが、労働時間を確認したところ、法定支給額に不足していたこと
③ 時間外・休日労働が月80 時間を超える労働者に係る医師の面接指導等について、実績がなく、より積極的な運用が求められると判断
【監督署の指導内容】(現在、是正確認中)
①について、労働基準法第32 条(労働時間)違反を是正勧告し、長時間労働の抑制を指導
②について、労働基準法第37 条(割増賃金)違反を是正勧告し、不払いとなっている割増賃金の支払いを指導
③について、時間外・休日労働を月80 時間を超えて行わせた労働者に対し、より積極的に面接指導等を実施することを指導

事例2:社員の7 割に及ぶ係長職以上の者を管理監督者として取り扱い、割増賃金を支払っていなかった事例
【概要】
監督指導時に確認した事実は以下のとおり。
① 会社は、正社員のうち7 割程度を占める係長職以上の労働者(半数程度が20 歳代)を、労働基準法第41 条第2 号に基づく管理監督者として取り扱っていたが、監督署が係長職以上の労働者の職務内容、責任と権限、勤務態様、賃金の処遇等を確認したところ、労働基準法第41 条第2 号に定める管理監督者とは認められなかったこと
② 当該管理監督者とされていた労働者について、労働時間管理が適正に行われておらず、また、時間外労働に係る割増賃金が支払われていなかったこと
【監督署の指導内容】(一部、是正済み)
①について、係長職以上の労働者について労働基準法第41 条第2 号に定める管理監督者に該当しないとして、管理監督者の範囲を全社的に見直し、必要な改善を図ることを指導
②について、労働基準法第37 条(割増賃金)違反を是正勧告するとともに、関係記録の精査や労働者への聴取などを行い、賃金不払残業が明らかになった場合には適正な割増賃金を支払うことを指導
(指導を受け、会社は②について実態調査し、適正な割増賃金を支払った。なお、①は是正確認中)

事例3:営業成績等により、基本給を減額していた事例
【概要】
会社の労働者の平均年齢は、20 歳代後半。
監督指導時に確認した事実は以下のとおり。
① 商品売上額や在庫管理状況が不良の場合に、基本給を減額する制度(基本給×マイナス○%とする規定や、マイナス○万円とする規定)を設けており、基本給の一部が支払われていない月が認められたこと
② 会社は、始業・終業時刻を静脈認証により把握し、時間外労働を労働者からの残業申請により管理していると説明したが、監督署が調査したところ、静脈認証と残業申請の記録に乖離が生じており、会社の人事労務責任者もその乖離についての合理的な説明ができなかったこと
【監督署の指導内容】(是正済み)
①について、労働基準法第16 条(賠償予定の禁止)、第24 条(賃金の支払)違反を是正勧告し、当該制度の即時改善を指導
②について、賃金不払残業の有無に関する実態調査を行い、賃金不払残業が明らかになった場合には適正な割増賃金を支払うことを指導(指導を受け、会社は①の制度を廃止するとともに、②について実態調査し、適正な割増賃金を支払った)

事例4:月100 時間を超える時間外労働が行われていたにもかかわらず、健康確保措置が講じられていなかった事例
【概要】
会社の労働者の平均年齢は、20 歳代後半。
監督指導時に確認した事実は以下のとおり。
① 監督署が静脈認証システムの労働時間記録等の関係書類を調査したところ、36 協定の特別条項の上限時間を超え、最も長い者で月100 時間を超える時間外労働が行われていたこと
② 時間外労働に係る割増賃金は定額で支払われているが、把握した労働時間と突き合わせをしておらず、支給額に不足が生じていたこと
③ 衛生委員会が設置されておらず、長時間労働者の健康障害の防止を図るための対策の樹立について、調査審議されていなかったこと。また、時間外・休日労働が月80 時間を超える労働者に係る医師の面接指導等について、実績がなく、より積極的な運用が求められると判断されたこと
【監督署の指導内容】(一部、是正済み)
①について、労働基準法第32 条(労働時間)違反を是正勧告するとともに、長時間労働の抑制を指導
②について、労働基準法第37 条(割増賃金)違反を是正勧告し、不払いとなっている割増賃金の支払いを指導
③について、労働安全衛生法第18 条(衛生委員会の付議事項)違反を是正勧告するとともに、衛生委員会において、長時間労働者の健康障害の防止を図るための対策の樹立について速やかに調査審議を行い、必要な措置を講ずることを指導。また、時間外・休日労働が月80 時間を超えていた労働者に対し、より積極的に面接指導等を実施することを指導
(指導を受け、会社は②について実態調査し、適正な割増賃金を支払った。
なお、①、③は是正確認中)

事例5:無料電話相談を契機とする監督指導時に、36 協定で定めた上限時間を超え、月100 時間を超える時間外労働が行われていた事例
【概要】
9 月1 日の無料電話相談において、20 歳代の正社員から、月150 時間もの残業を行っているとの情報提供を受け、監督指導を実施したところ、以下の事実を確認した。
① タイムカード等の関係書類を調査したところ、36 協定の特別条項の上限時間を超え、正社員では最も長い者で月84 時間の時間外労働が行われており、
また、パート社員の中には、月170 時間もの時間外労働を行っていた者もいたこと。
② 時間外・休日労働が月80 時間を超える労働者に係る医師の面接指導等について、パート社員は対象としておらず、また、正社員を含めて実績がなく、より積極的な運用が求められると判断されたこと
【監督署の指導内容】(是正済み)
①について、労働基準法第32 条(労働時間)違反を是正勧告するとともに、長時間労働の抑制を指導
②について、時間外・休日労働を月80 時間を超えて行わせた労働者に対し、より積極的に面接指導等を実施することを指導(指導を受け、会社は、①について、仕事の分担を見直すなどにより、時間外労働を削減するとともに、②の対象者に面接指導等を実施した)

事例6:労働時間が適正に把握できておらず、また、算入すべき手当を算入せずに割増賃金の単価を低く設定していた事例
【概要】
会社の労働者の平均年齢は、20 歳代後半。
監督指導時に確認した事実は以下のとおり。
① 時間外労働に係る割増賃金の単価計算において、算入すべき手当(業務手当、地域手当、付加手当、住宅手当(一律支給のもの)(若手社員では賃金の約2 割5 分に相当))を算入せず、割増賃金の単価が低く設定されていたこと
② 会社は、始業・終業時刻をタイムカードにより把握し、時間外労働を労働者からの残業申請により管理していると説明したが、監督署が調査したところ、タイムカードと残業申請の記録に大幅な乖離が生じており、会社の人事労務責任者もその乖離についての合理的な説明ができなかったこと
【監督署の指導内容】(是正済み)
①について、労働基準法第37 条(割増賃金)違反を是正勧告し、割増賃金の単価計算に含めるべき手当を算入の上、適正な割増賃金を支払うことを指導
②について、賃金不払残業の有無に関する実態調査を行い、賃金不払残業が明らかになった場合には適正な割増賃金を支払うことを指導
(指導を受け、会社は①、②ともに過去2 年分を調査し、適正な割増賃金を支払った)

事例7:賃金が、約1 年にわたる長期間支払われていなかったことについて指導したが、是正されない事例
【概要】
20 歳代の元労働者より、約8 か月間も定期賃金が支払われていないことを理由に退職し、その後請求するもほとんど支払われないとの申告を受け、監督指導を実施したところ、以下の事実を確認した。
① 申告人の申し立てどおり、定期賃金について、約8 か月間にわたり所定の支払日に一部しか支払われていなかったこと。指導時においてもその大半について支払われないままとなっていること
② 申告人以外の労働者・元労働者に対しても、最大約11 か月間の定期賃金不払いがあり、現在も賃金の多くが支払われないままやむを得ず働いている者がいること
※ 新たな採用・募集も行われていた。(現在は行われていない。)
【監督署の指導内容】(是正の見込みがないため、送検に向けて対応)
①、②について、労働基準法第24 条(賃金の支払)及び最低賃金法第4 条(最低賃金の効力)違反を是正勧告し、申告人を含む全労働者の不払となっている賃金の支払いを指導した。

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