広田他編『福祉国家と教育』
広田照幸・橋本伸也・岩下誠編『福祉国家と教育 比較教育社会史の新たな展開に向けて』(昭和堂)を、執筆者の広田照幸・森直人さんよりお送りいただきました。ありがとうございます。
http://www.showado-kyoto.jp/book/b122097.html
近現代の教育・学校の展開をめぐる国家と社会の関係性を、福祉国家の変容と関連づけて構造的に取り出すことを試みる。
福祉と教育という、労働と並んで社会政策の基軸の2分野の関わりを歴史的に分析した本です。
第Ⅰ部 提議
近現代世界における国家・社会・教育
(橋本伸也/関西学院大学文学部教授)
第Ⅱ部 応答と対論
1 「長い一八世紀のイギリス」における教育をめぐる国家と社会
(岩下誠/青山学院大学教育人間科学部准教授)
2 日本近世公権力による人口と「いのち」への介入
(沢山美果子/岡山大学大学院社会文化科学研究科客員研究員)
3 フランスにおける「公教育」とその多様な担い手
――19世紀前半の諸島学校をめぐって
(前田更子/明治大学政治経済学部専任講師)
4 オスマン帝国における近代国家の形成と教育・福祉・慈善
(秋葉淳/千葉大学大学院人文社会科学研究科准教授)
5 ドイツにおける社会国家形成と教育福祉専門職の成立―ジェンダーの視点から
(小玉亮子/お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科教授)
6 前世紀転換期イングランドにおける教育の政治空間
――ロンドン学務委員会における女性議員を中心に
(内山由理/首都大学東京大学院博士課程)
7 アメリカ型福祉国家における連帯の問題
(長嶺宏作/日本大学国際関係学部助教)
8 福祉国家と教育の関係をどう考えるか
(広田照幸/日本大学文理学部教授)
第Ⅲ部 討議
1 二〇世紀福祉レジームの形成と教育をめぐる諸問題――日本の経験に即して
(森直人/筑波大学人文社会系准教授)
2 東欧近現代史から見た「市民社会」
(姉川雄大/千葉大学アカデミック・リンク・センター特任助教)
3 新自由主義時代の教育社会史のあり方を考える(岩下誠)
広田さんには、必ずしも直接に関わらない分野のものであるにもかかわらず、いつもいつも心にかけていただいて有り難い限りです。
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