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2013年10月12日 (土)

最近の『若者と労働』評

Coverpic最近数日の間にも、雑誌、ツイートなどで拙著『若者と労働』への書評短評が。

まず、雑誌『労働調査』9月号のワンポイントブックレビューに、小熊信さんが書評を書かれています。

http://www.rochokyo.gr.jp/articles/br1309.pdf

・・・本書は、「若者の労働問題は何重にもねじれた議論の中でもみくちゃになっています」という書き出しではじまる。この“もみくちゃ”の典型として例示されているのが、「中高年が既得権にしがみついているために若者が失業や非正規労働を強いられ」(ている)、「若者は正社員として就職しようとせず、いつまでもフリーターとしてぶらぶらしている」といったものである。著者はこれらの議論を危険な“感情論”として退ける。そして、若者の労働問題を的確に分析するためには、日本型雇用システムと、それに密接に結びついている教育システムについて、それらの実態をきちんと理解することが不可欠であり、さらに、それらの実態を踏まえた処方箋が必要であることを主張する。そして、本書の最終章である第7章では、処方箋のひとつとして、現在、論争を巻き起こしている『ジョブ型正社員』について、その導入促進を提起している。・・・

ツイートで拙著に言及したものとしては、

https://twitter.com/nishizawa_t/status/387869307524644864

濱口桂一郎『若者と労働』(中公新書ラクレ)読了。目からウロコもの本だった。

https://twitter.com/ocha1978/status/387946458873622528

濱口桂一郎『若者と労働ー「入社」の仕組みから解きほぐす』(中公新書ラクレ)読了。ジョブ型正社員の見通しがやや楽観的すぎる点に違和感を覚えたが、全体として非常に面白い良書。安心して学生にも勧められる。

https://twitter.com/okae/status/388189794242535424

濱口桂一郎の『若者と労働』すげー面白い。日本型雇用システム、教育の職業的レリバンス、就活問題、色んなことが一本につながる感じ。

https://twitter.com/sinto28112485/status/388217438795358208

あんまり関係ないですが、ジョブ型労働社会の欧米とメンバーシップ型労働社会の日本と言う労働観の違いを指摘した本を読了しました。面白かったです。>若者と労働 「入社」の仕組みから解きほぐす

https://twitter.com/flandot/status/388527850153717760

人物重視の就活システムや「人間力」という曖昧な基準で判断されるシステムに疑問を持った人、今年の8月に発売された「若者と労働」って本がオススメです その辺について詳しく書いてあります 俺も勉強し直します

https://twitter.com/k_dohsaka/status/388944127171129344

濱口桂一郎、若者と労働 ー 「入社」の仕組みから解きほぐす、おすすめです。

最後に、これは・・・と思ったのが、この本の出版元の中央公論社の「中公新書メールマガジン」第146号。

http://nyanazu.blog.shinobi.jp/%E6%9C%AA%E9%81%B8%E6%8A%9E/fw-%20%E4%B8%AD%E5%85%AC%E6%96%B0%E6%9B%B8%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%82%AC%E3%82%B8%E3%83%B3%E3%80%80%E7%AC%AC%EF%BC%91%EF%BC%94%EF%BC%96%E5%8F%B7

 かくいう私も10月1日付けの異動で、新書編集部を離れることになった。
 ちょうど8月担当刊『若者と労働』(濱口桂一郎・著)で、日本型正社員の特徴の一つを、「職務が限定されておらず、原則としてどんな仕事でも命じられれば従事する義務がある」こととしたが、はからずも自ら実証するかたちになってしまった。

(追記)

読書メーターにも「おかえ」さんによる本書の書評が、

http://book.akahoshitakuya.com/u/48826

良書。濱口氏の他の著書を読んでいたため、メンバーシップ型/ジョブ型の区分は知っていた。しかし、そういったメンバーシップ型の雇用システムと教育の職業的レリバンスの話が一本につながったのは目から鱗。ジョブ型正社員(限定正社員)の意義もよく分かったし、賛成。この意義はまだ殆どの人に理解されていないのではないか。

ブクログにもこの本の書評が追加、

http://booklog.jp/item/1/4121504658

10/13 : nogu-t 日本の雇用形態を歴史・法律を紐解いたり、欧米を中心にした諸外国などと比較しつつ、「入社」の仕組みから、どう働いてきたかについてまとめる。 (1章~2章) そのうえで、どういう教育システムが構築され、「入社」に結び付けようとしてきたか、その弊害、ひずみを追う (3章~4章) そして若者向けの雇用政策の変遷や、正社員の現在を追いつつ(5~6章)、どういった「働き方」が望まれるかを考える(7章)。 若者労働問題入門書、とでもいうべきか、置かれている現状を、 それがどういう道筋をたどってきたかも含めて、丁寧に解きほぐした一冊。

ついでに、4年前の『新しい労働社会』にもブクログで短評が。

http://booklog.jp/item/1/4004311942

10/13 : showide 雇用システムの転換期だとおもう。働く者のルールづくりには、働く者が関わるべき。

また、少し前ですが、『日本の雇用と労働法』についても、読書メーターで書評(プラス注文)が。

http://book.akahoshitakuya.com/b/4532112486

9/23:ねぎとろ 日本の雇用システムと法制度について、ジョブ型とメンバーシップ型の対比から解説するのは前著と同じだが、雇用システム(入退職・賃金・労使等)とその法制度の成立についてそれぞれ歴史的な背景から説き起こしているので、これを読むと他の労働本の理解が深まると思う。 労働問題について、とにかく規制緩和(あるいは強化)すればいいんだという安直な議論はこれを読むと出来なくなると思う。 不満を一点だけ挙げると、入門書なのだから参考文献の一覧か、次に読むべき本の紹介が欲しかった。

amazonで見ると、『若者と労働』だけでなく、『新しい労働社会』も『日本の雇用と労働法』も、労働部門でかなり売れてる本になっているようで、世間で関心が持続していることに感服するところです。読者の皆様には改めてお礼申し上げます。

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