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2013年10月16日 (水)

『若者と労働』への声

Chuko引き続き、拙著『若者と労働』を読まれた方によるブログエントリが、

まず、本ブログでも以前何回か取り上げた震災被災地から発信されている「hahnela03の日記」から、

http://d.hatena.ne.jp/hahnela03/20131013/1381673800(津波被災の記録129

第一章6の「周辺化されたジョブ型「就職」」に関連して、

標準労働者」に関しては地方で働く「労働者」の大半は「標準」ではありません。まして被災地での求人に大卒者が応募してるということもありません。
 被災地における「ジョブ」にしても、条件等で「地方自治体」の「有期雇用契約労働者」に進んでなっているのが現実の姿です。
 ハローワークも危惧する通り「事務職」を希望はしても「建設業」の経営者は「完成工事高(売上)」に寄与しない(入札に参加できない・現場を管理できない)方を採用することはありません。この部門を増す必要がないほど「生産性を向上」させたとも言えますが、「日本型高校就職システム」が機能しなくなっている面が表れているのかもしれません。・・・

本田由紀さんの議論をはさんで、

本田先生は為政者の問題としてとらえていますが、この時期は地方から大都市への流入が進みんだ結果として、人口の増加が見込まれたということや大学教育費の官民格差是正や専門学校も連動していると思います。
 地方においては、大学へ出したいという希望はむしろ都市部より強かったですし、霞が関においても地方出身者(大卒)の割合は増えていたと思います。その後の大都市の普通高校からの大学入学者数の増加がいくことで、都市と地方の関係が希薄になっていくこととも無縁ではないと思っています。
 また、問題は大学進学後に地方への回帰がほとんどない関係と職業高校の回帰が高い(但し、その学校の所在地周辺)ことが、中小企業への労働供給が減っているというのはあります。これが建設業は顕著なまでにでているので「供給制約」に至るのです。職業高校の統廃合により、少数ではあっても地元の中小企業への労働供給システムとしてか細く繋がっていたのが断たれました。被災地で顕著なのは、被災地以外の内陸部への就職希望はあっても被災地企業への大卒・職業高校からは皆無であります。労働供給システムと職の近接性き避けられないものなのでしょう。「職業教育」によって、中小企業の「教育・訓練」機能の補てんと労働者の有用性も確認するWIN WINの関係は、普通高校の教師の「実績」に対する評価要求と親の要求が結びついた結果だったのです。
 「希望学」に出てくる地元の高校を「大学みたいな高校に」という学校関係者とPTAの願望で「若者」と「中小企業」は混迷することになったのです。
 「希望学」がそういう意味では好ましくない方向性を与えた例でもあります。

あるいは、こういう鋭い指摘も、

第3章 「入社」のための教育システムにおいて「教育の職業的意義(レリバンス)」の低さを嘆いています。でも「若者」は克服しようと努力を惜しんではいないようです。当時の「職業高校」統合・廃止には、「イエ(家業)」文化の断絶という目的もあったのではないでしょうか。大卒から「センモン」へというのは、「イエ(家業)」とは無縁の世代ということでもありますから、彼らの要求する「ジョブ」をどの様に用意するかが問われるのでしょう。「復興」のための人材確保は大変ですよ、被災地の企業にそういう意識はほとんどないからです。

そして、建設業のありように対するこういう分析、

建設業は総合建設業(スーパーゼネコン・地場ゼネコン)は、「メンバーシップ型雇用」であり、専門工事業者は、「ジョブ型雇用」となっており、そういう構造が定着している産業においては、一定の賛成と反対があるでしょう。
 大企業でも企画管理部門と現業部門の在り方を明確に分離するということでは受け入れやすいのかもしれません。

 ただ、「建設業の供給制約」を説く「リフレ派の良心」は、技術者(建設業法等)「メンバーシップ型雇用」と技能工(職業訓練法)「ジョブ型雇用」の二重構造は理解して貰っていない節があります。土木と建築、電気設備、機械設備工事業者における、「一人親方」という存在についても理解がない。
 大学出身者の「技術者」と高卒等の「技能者」の不毛な対立(大半は、現場管理における作業内容の熟知度)により、「技術者」「技能者」双方が業界から去っていく傾向が強かったようですね。

 バブル崩壊後、あらゆる産業において「業者数が過大」であるという前提のもと建設業では「一人親方」並びに小零細業者の淘汰が行われてきました。ほとんどは専業ではなく一次産業との兼業者も多かったのです。そうして「ジョブ」は断絶していきました。
 
 「13歳のハローワーク」 「14歳からの仕事道」のような刺激的なものではなく現実的な「ジョブ型雇用」への道をどの様に開くべきかということで、交互に読まざるを得ないわけです。(正直、頭の整理が出来ないので、どこまで理解できるのやら)

 著者はどちらも厚労省出身でもあり、今後の労働力不足にたいして若年労働者が安心して働ける社会を願っており、元・下請事業者においても社会保険・労災等の恩恵を付与すべきであり「作業員→熟練職人→一人親方→作業員雇用の親方→起業(建設業者)」という流れを整備し直さないと「社会保険料等・税金」の脱法手段として「若者」が利用されることを危惧しています。解雇自由が叫ばれる寂しい世の中ではありますが、本来は「スキル(技能)」をどの様に評価すべきか、どのように習熟させるかなのでしょう。

 「18歳の一人親方」という未熟練労働者・経営者の存在を労働法に限らず税法や建設業法でも身分を正当に認知していない経営者にとっては、「社会保険・消費税増税」を免れる方法に目が無いようです。「ジョブ型雇用」は金がかかるとでも言いそうですね。 

続いて、kazuさんの「わたしのブログ」から、

http://plaza.rakuten.co.jp/kazuoshimizu/diary/201310150000/

今日の朝、職場でやっと「若者と職場」濱口桂一郎・中公新書ラクレを読み切りました。キャリア教育の戦後の流れがよく分かりました。その流で、いまの正規職員の一般職かが進んでいる事情もやっとわかりました。丁寧な文書で、わかりやすい本でした。

そして、先日御著書『人材派遣会社向け 図解 人材ビジネスを楽しくする101のしかけ』(秀和システム)をお送りいただいた

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2013/10/101-9ef7.html(山内栄人『図解 人材ビジネスを楽しくする101のしかけ』)

山内栄人さんにも、そのブログ「山内 栄人の現場改善コンサルBLOG」で、

http://ameblo.jp/kaizen-yamanouchi/entry-11638638635.html

詳しく書評頂いています。

Hamachan先生の本はこれまでも
読んでいますが、この本は
これまでの中で一番スッと
読めた本ですね。

・・・・・・・

この辺がズバズバユーモア
ブラックジョーク(先生らしい)
を交えてわかり易く
書かれた本です。

あとがきにも書かれていますが、

「現時点で若者の雇用について

語るべきことはほぼ語り尽くした」

とありますが、歴史から現状まで
ズトンと書かれています。

そして、未来のあり方としては

「メンバーシップ型」と「非正規」
の間に「ジョブ型正社員」をとの
着地です。

ほぼほぼ同感です。

ありがとうございます。

わたしのブログ(kazu)       

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