OECD『世界の若者と雇用』増刷のお知らせ
一昨年末に刊行されたOECDの『世界の若者と雇用』(濱口桂一郎監訳、中島ゆり訳)(明石書店)が、2年足らずで在庫が売り切れ、増刷されました。本日、初版第2刷が届きました。
こういう専門書が着実に読まれているというところを見ると、マスコミの表層ではいまだ極端な議論を売り歩く人々が闊歩しているとはいえ、若者雇用問題について冷静で着実な議論をきちんと踏まえている人々が増えつつあるという安心感を感じます。
拙著『若者と労働』でも、いくつも本書からの引用を使いましたが、関心を持たれた方は是非直接本書を読んでいただきたいと思います。日本でしか通じないガラパゴス的ワカモノ論ではなく、OECDという世界標準の議論の水準を感じることができるはずです。
http://www.akashi.co.jp/book/b98789.html
学校から職業への円滑な移行を促進し、好調なスタートを切るためにはどうしたらよいのか。経済危機前後の雇用・失業状況および教育・訓練政策を検証し、「傷ついた」世代を生み出すことなく、よりよいキャリア形成を支援するための積極的な雇用政策を展望する。
なお、同じOECDの雇用政策報告書シリーズから、『日本の若者と雇用』(濱口監訳、中島ゆり訳)、『日本の労働市場改革』(濱口訳)、『世界の高齢化と雇用政策』(濱口訳)もどうぞ。世界標準の雇用の議論を理解するのに最適です。
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