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2013年8月26日 (月)

『若者と労働』ネット上書評あれこれ

Chukoマシナリさんの本格書評以外にも、ネット上から本書へのここ数日の書評を拾ってみました。

「読書メーター」からYusuke  Sakoさん:

http://book.akahoshitakuya.com/b/4121504658

日本の雇用環境の歴史と変化を若者を切り口に概観する内容で、理解していなかった事もあり、参考になりました。欧米のジョブ型雇用に比較して、職務能力のない若者がスムースに労働市場にエントリーできる日本型の雇用慣行をメンバーシップ型と整理しています。著者は、メンバーシップ型雇用が縮小し、非正規化が進んでいる極端な二極化傾向の現状に対して、ジョブ型正社員という非正規社員と正社員の中間的な雇用形態を創出する処方箋を提案されています。人事労務実務の感覚からも現実的で漸進的な解決策だと感じます。

「ブクログ」から、満田 弘樹さん

http://booklog.jp/item/1/4121504658

日本における若年層の雇用・労働と、そこへ辿り着くまでの教育について、欧米と比較しながら戦後から現在にかけて労働法的な側面と政策を辿っていく。

まず指摘されるのは、若年者の失業問題は国際的には以前からずっと存在し、むしろ日本でバブル期以前に若年失業問題がほとんど存在しなかったことのほうが特殊であるということ。その要因として、日本特有の「ゼロからの企業内育成」を前提としたメンバーシップ型の雇用を挙げ、それが「誰もがどこかへは入社できる新卒一括採用」を生み出して若者の雇用安定をもたらした一方で、家庭を含んだ社会全体での職業教育の必要性の希薄化を生み出したと指摘されている。

ところがバブル崩壊以降、新卒採用の縮小により、「誰もが新卒(=実務スキルゼロ)でどこかへ入社できる」とは限らなくなったことにより、日本でも若年失業の問題が顕在化した。しかし当初は「自主的なフリーター」「就労意欲の低下」といった若者自身の問題と認識されていたため、日本が本格的に若年失業対策に乗り出したのは2000年以降になってからで、いまだに試行錯誤中であることが書かれている。

本書では新卒にメリットのあるメンバーシップ型を維持しながら、そこで抱えきれない部分に対しては欧米に近い「ジョブ型正社員」の導入が提唱されているが、これは中小企業の中途採用ではかなり近い状態にある気がする。なのでネックなのは中小企業経営にあるのではないか、という気がする。

また、政策の観点が詳しい一方で、民間企業による職業斡旋がどのような影響を与えてきたかについて書かれていないので、そこが少し物足りない感じ。

あと、ツイートで、

https://twitter.com/sasho2/status/370891267556659200

濱口桂一郎『若者と労働』を読んだ。知らないこともあったので「へぇ」と知るところも少なくなかった。しかしながら、現在の日本の雇用についての概要はわかったものの、その問題に対しての批判的検討は弱かったように見えた。

https://twitter.com/jai_an/status/371125166090493952

私の新刊『努力する人間になってはいけない ― 学校と仕事と社会の新人論』が、引用した濱口桂一郎さんの『若者と労働』と一緒に購入されているというAMAZON情報 。こんなことで濱口さんと邂逅するとは(笑)。

https://twitter.com/girugamera/status/371232804069056512

あと濱口桂一郎さんの『若者と労働』読んだ。激烈に良書。圧倒的な良書。去年の新書ベストは小熊英二さんの『社会を変えるには』だったけど、今年はこれ。いまからキノベスコメントを考えます。超絶オススメ。

https://twitter.com/brgm0t/status/371769831734800384

濱口桂一郎さんの「若者と労働」が、まだ第二章までしか読んでないけどこれ以上なく分かりやすい。

https://twitter.com/popcorn_house/status/371871847375056896

濱口桂一郎「若者と労働」(中公新書ラクレ)をようやく読み終わった。歴史的な視点と海外との比較で感情論になりがちな若者の労働問題に冷静な見方を与えてくれる。丁寧な解説でとても読みやすい。

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