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2013年6月21日 (金)

「ジョブ型正社員」と日本型雇用システム@nippon.com

「nippon.com」(ニッポンドットコム)という多言語発信サイトがあり、「日本の政治、経済、社会および文化について、広く海外の読者に情報発信を行うことで、国際社会における対日理解の促進を図ってい」るそうです。

http://www.nippon.com/ja/about-nippon-com/

その「nippon.com」に、わたくしの「「ジョブ型正社員」と日本型雇用システム」というコラムが載りました。

http://www.nippon.com/ja/currents/d00088/

政府の規制改革会議が6月5日に安倍首相に提出した答申に「ジョブ型正社員」(限定正社員)のルール整備が盛り込まれた。「ジョブ型正社員」提唱者の一人の濱口桂一郎氏(労働政策研究・研修機構)が、「ジョブ型」の意義と従来の日本型雇用システムの問題点を解説。

日本の正社員は「メンバーシップ型」

 

1990年代以降、非正規労働者が急増

 

積極的に拡大すべき「ジョブ型正社員」だが…

 

メンバーシップ型は「ブラック企業」問題の根源

というような中身ですが、その中で、最近の労働組合や野党の反発について解説しているところがありますので、参考にしていただければ、と。

・・・しかしながら、これまでのメンバーシップ型正社員を前提とする発想はなお極めて強固であり、最近のジョブ型正社員の提唱に対しては労働組合や労組が支持基盤の政党から激しい反発が生じている。その反発の半ばは保守的な感覚からくるものであるが、残りの半ばは根拠がないわけではない。

ジョブ型正社員自体は数年前から労働行政サイドで構想されてきたものであるが、そのときはほとんど反発はなかった。ところが2012年末の民主党から自民党への政権交代後、第2次安倍晋三内閣の下で矢継ぎ早に創設された規制改革会議や(とりわけ)産業競争力会議で企業経営者らが解雇自由化論を積極的に打ち上げた後に、それに代わる形でこのジョブ型正社員が持ち出されてきたという経過があり、労組側が不信感を持つことにも理由があるのである。

実際、規制改革会議答申には現れていないが、途中の議事録を見ると、ジョブ型正社員であるということを理由にして、仕事がなくなった場合の整理解雇だけでなく、仕事がちゃんとあってもパフォーマンスが悪いという理由で自由に解雇できるようにすべきとの意見が繰り返し表明されている。パフォーマンスを理由とする解雇をどうするかは本来ジョブ型正社員とは別の論点であり、このような暗黙の意図を持った形でジョブ型正社員が提示されるのであれば、反発するのは当然であろう。

もっとも、現時点ではそうした腑分けした議論はほとんどなされておらず、労組や野党の多くは「仕事がなくなったからといって整理解雇するのはけしからん」という、欧米の労組にも通用しないような日本独特のロジックを叫んでいるにとどまる。・・・

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コメント

パフォーマンスを理由とする解雇を恐れて結局はサービス残業がますます悪化しそうですね。
経営者が莫大な給料を築くために、日本の労働者はますます使い捨て、売れなければ殺処分されるペットのような扱いになっていきますね。

>ジョブ型正社員であるということを理由にして、仕事がなくなった場合の整理解雇だけでなく、仕事がちゃんとあってもパフォーマンスが悪いという理由で自由に解雇できるようにすべきとの意見が繰り返し表明されている。パフォーマンスを理由とする解雇をどうするかは本来ジョブ型正社員とは別の論点であり、このような暗黙の意図を持った形でジョブ型正社員が提示されるのであれば、反発するのは当然であろう。<

・・・勿論、上記の批判は当然として、あと一つ問題があります。現在でもジョブ型正社員(というか、正社員と呼ぶかどうかは別として・・亜流的正社員)は、小生なども含めて存在するわけで、このグループは、従来から日給制ないし日給月給制で、労働条件中、労働日が不確定であって、休日の日数だけが4週4日以上とか1月8日以上とかで労働契約しているわけです。
労働日や休日が指定(確定)されていなくても、「休日は4週4日以上あげますよ」という労働契約(明示事項)であれば、労基法上問題ないわけです。
これは政府の法解釈(労基法施行規則)において、休日を与えないことが問題だからという理由で、労働日指定型ではなくて、最低休日数が明示されてさいいればよいことになっているからです。

そうすると、ジョブを求める使用者にとっては、ジョブレスの時期には労働日を減らすことができる。日給制なので、非労働日の休業(否、休業日ではなくあくまで〝にわか仕立て‟した所定休日という方便)には給与が無い。

要するに、多忙な時期だけ働かせるのに、常時必要以上の労働者を雇っておきながら休日の増減で調整して、労働者数の多さにより労働者間の〝労働日獲得競争〝によってその質を確保しているわけです。

現在でも相当数の短時間労働者が既にこれです。
学生や家計補助的収入を求める労働者に紛れているため顕在化しにくいのでしょうが、日雇いなら日々確保する使用者リスクがあるところ、数か月以上や複数年契約の労働契約によって、自社内に労働市場(〝寄せ場〝)を確保しているわけです。

現行の労基法が、休日の確保(働き過ぎ防止)を目的としている以上、これを本来の労働条件明示(働き過ぎも、労働日不足からくる生活困窮も、両方防止するように改正して・・)に資するよう明文規定にして、社内寄せ場を回避することがジョブ型労働制度に転換する前提です。

現在でも、日給制や歩合制のジョブ型労働者は相当いますから。尤も、契約更新の繰り返しで雇用を維持しているわけですが。
なので、少数であっても、現行制度上生活不安定な労働者を抽出して、その問題を根本から検討しないといけないと思います。・・・

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