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2013年4月24日 (水)

日経病?

どうあっても、限定正社員では不満で、解雇を自由化したくて仕方がないんですかねえ。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASDF2300Y_T20C13A4EA2000/解雇規制、緩和見送り 競争力会議が雇用改革案

政府の産業競争力会議(議長・安倍晋三首相)は23日、成熟産業から成長産業への人材移動を後押しする雇用制度改革の骨格を決めた。従業員の転職を支援する企業向け助成金の拡充などが柱。企業から要望が強かった解雇規制の緩和は民間議員が主張を取り下げ、6月に策定する成長戦略には盛り込まない方向になった。

・・・職務や勤務地を絞った限定正社員制度の普及も促す。賃金は従来の正社員より安いことが多いが、社会保険にも加入できる。子育てや介護と両立しやすい利点があり、多様な働き手の確保につながる。契約社員と異なり期限を定めずに雇用されるが、就業規則や労働契約で定めた職務がリストラなどで廃止されれば雇用契約は終わる。

 限定正社員の普及策は規制改革会議や経済財政諮問会議でも検討し、厚生労働省は就業規則のひな型を作る方針だ。

ただ解雇規制の緩和など痛みを伴う改革は成長戦略に入らない方向になった。企業経営者ら競争力会議の民間議員は「過剰な規制を見直し、諸外国並みにすべきだ」と指摘。労働契約法に「解雇自由」の原則を規定し、再就職支援金を支払えば解雇できる「事前型の金銭解決制度」を導入するよう求めていた。産業界は正社員を解雇しにくいことが新規採用を通じた雇用拡大の阻害要因になっており、成長産業への労働移動も妨げていると主張している。

 しかし国会で野党などから批判を浴び、政府内でも「7月に参院選を控えて刺激的な話題は取り上げにくい」(内閣官房)との声が強まり、民間議員も尻すぼみになった。この日の民間提言からは解雇の主張が落ちた。

いや、頭を冷やしてよく考えたら、そんなことはできないという当たり前のことがわかったというだけではないでしょうか。

前から不思議に思っているのですが、労働契約法16条が諸悪の根源とかいう人々は、何をどう変えようとしているんでしょうか。

(解雇)

第十六条  解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。

「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、又は社会通念上相当であると認められなくても、権利を濫用しても有効である」とか?

もしかして、法学部に行ったら誰でも最初に習う民法冒頭の

(基本原則)

第一条  私権は、公共の福祉に適合しなければならない。

 権利の行使及び義務の履行は、信義に従い誠実に行わなければならない。

 権利の濫用は、これを許さない。

の例外規定を労働契約法に規定しようと?権利の濫用は雇用以外では許されないけれども、雇用だけはなぜか許される、と。それは大変勇気のある話ですね。

そういうとてつもないことはやめて、「客観的に合理的な理由」の中身を明確化していこうという、規制改革会議雇用ワーキンググループなどの素直な発想に整理されたというだけのことだと、ある程度もののわかった人々は共通に考えているはずですが、一部の人々はなかなかそこにたどり着かないようですね。

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コメント

日経脳はどうしても解雇自由にしたい。それが最大にして最優先の動機なのです。他人の首を切りたくていてもたってもいられない。他には出来ることがない、やりたいことがない。死刑存置も改憲も同じです。断頭台のサンソン、いやいや、人の血に餓えた獣どもなのですよ。

日経も今朝の春秋のようにチューリングをLGBTと絡めて書いたり、いい記事がゼロと言うわけではないのですが、解雇規制論に関してはまったくダメです。なぜダメになるかと言うとそれは前記の通りです。

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