フォト
2020年9月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      
無料ブログはココログ

« どっちの方向を向いてる規制改革会議の雇用改革 | トップページ | 非正規労働が「問題」化したのは・・・ »

2013年2月15日 (金)

ロスジェネ系解雇規制緩和論者が若者バッシングに走るとき@後藤和智

後藤和智さんが「後藤和智の若者論と統計学っぽいブロマガ」で、「ロスジェネ系解雇規制緩和論者が若者バッシングに走るとき」というタイトルで、城繁幸氏を取り上げて論評しています。

http://ch.nicovideo.jp/kazugoto/blomaga/ar116575

私も城氏については適時批評してきましたが、後藤さんの論評は若者論の後藤さんが「若者の味方」を称する城氏の正体を露呈するという構図になっており、まことに興味深いものがあります。

・・・さてここまで、城氏がいかに若年層に対して偏った視線を送っているかということについて述べてきました。おそらく一部の方は、「あれ?城って「若者の味方」的な動きをしてなかった?急に若者バッシングに転向したの?」と疑問に思ったことかと思います。しかし私としては、むしろ城氏のこのような動きは必然ではないかと思うのです。

 そもそも『若者はなぜ3年で辞めるのか?』以降の城氏の議論は、ほとんど働かずに高給をもらっているとされる中高年世代の正社員への、若年層の反発という正確の強いものでした。そして自分たちの世代の「新しさ」を主張し、上の世代を追い出すための議論が展開されていました。そのような城氏の言説が、『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか』のように、よりよい政策の提示ではなく「新しい」若者の提示と誇示に向かうのは必然なのかもしれません。

 それがここに来て、濱口桂一郎が皮肉を込めて《日本的経営の麗しき美風》(http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/post-99a9.html)と呼んだものに傾倒してしまうのはそれなりの理由と必然性があるように思います。第一に城氏の言説は、やはり会社の中の正社員エリート層や、あるいはフリーランスでやっていけるようなクリエイティブ層を中心に採り上げていたものだからです。そのため3つめの記事のような、グローバルエリート向けの議論に傾倒するのも必然ではないでしょうか。

 また、城氏が主なターゲット層としてマーケティングしていたのは、城氏とほぼ同世代のロスジェネ層でした。そのためその層が加齢によって会社においても中堅的な位置を占めるようになったとき、第1,2の記事のように、若年層バッシングによって「守り」を固めるようになるのもある意味必然です。ちょうど城氏が連載を持っている『SPA!』についても、ここ5年ほどに、ロスジェネ層よりさらに若い若年層を叩いたり、あるいは揶揄的に採り上げる特集が目立つようになりました。

 そのため、城氏の言説は、ロスジェネ系の論客の行く末を端的に表しているものではないかと思うのです。すなわち、上の世代への攻撃でのし上がり、自分たちは正当に評価されていない、自分たちが正当に評価されれば確実に地位は上がるはずだ、そして自分たちは上の世代にはない可能性を持った新世代なんだということを主張してきたロスジェネ系の論客は、自分が上の地位に入ると、しきりに下の世代を叩いて顧客を守るようになる。言うなれば「守り」に入るのです。

 このようなことが起こったのも、城氏が実務家という自らの立脚点を忘れ、単純な世代間闘争論に足をすくわれて、ずぶずぶとはまっていったことの帰結としか言いようがないわけです。そして上の世代に対して、自分の「窮状」をアピールし、実存に訴えかけるような「動員」で支持を集めてきたような論客がロスジェネには多い。そこにはよりよい政策の提示や、あるいは社会の分析という視座は生まれようがなく、なおかつ自意識だけ強い。

 かつての若者擁護論者こそが、将来の若者バッシングの最も優秀な候補生である。そのことを城氏の動きは教えてくれます。

« どっちの方向を向いてる規制改革会議の雇用改革 | トップページ | 非正規労働が「問題」化したのは・・・ »

コメント

私はいわゆる世代間格差論に与しません。なぜなら、主張する人々の多くは自分たちが社会保障給付や雇用における「被害者」であることを声高に主張する口実として世代間格差論を使用することがあっても、将来世代がさらなる少子化や原発問題を含む環境問題に苦しむ状況を提供する「加害者」になりえるという視点を持っていないからです。一言でいえば「浅ましい」からです。
彼らは自分たちが高齢者になれば、これまで自分たちが主張してきたことなど忘れて「既得権益」の保守に汲々となる、もっとも醜い老人と化すのでしょう。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

« どっちの方向を向いてる規制改革会議の雇用改革 | トップページ | 非正規労働が「問題」化したのは・・・ »