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2013年2月21日 (木)

『管理職』は職種か?

『労基旬報』2月25日号に掲載した「『管理職』は職種か?」です。

http://homepage3.nifty.com/hamachan/roukijunpo130225.html

今さらながら、読者は「管理職」という言葉をなんだとお考えでしょうか?『7割は課長にさえなれません』というタイトルの本があったり、ビジネス雑誌で「課長になれる人、なれない人」などという特集が繰り返されるところからすると、管理職でない労働者が年を重ねてやがてなれる「地位」というのが、多くの日本人の感覚ではないでしょうか。正社員なら中高年になったら管理職になるのが当たり前だったが、最近は必ずしもそうではない・・・といったところでしょう。そこでは、非管理職と管理職というのは一つながりの職業キャリアの前期段階と後期段階であり、その推移も連続的で、非管理職正社員が年とともにだんだん管理職「的」な役割を担うようになり、やがて実際に管理職になってもなおしばらくは管理する側であるとともに上から管理される側としての側面がかなり強い、というのが一般的です。

ところが、日本国の実定労働法は必ずしもそういう感覚に沿って作られているわけではありません。労働組合法の「使用者の利益を代表する者」にせよ、労働基準法の「監督もしくは管理の地位にある者」にせよ、それに該当するかしないかは明確に区別できるはずの者という前提で作られています。これは、欧米諸国の労働法がすべてそうなっているからで、何ら不思議なことではないのですが、しかしそれら源流の国々の管理職の在り方が日本とは根本的に異なるとすると、その法制が日本の職場の現実と矛盾を引き起こし、解きほぐしにくい問題を生み出すのもむべなるかなという面があります。

改めて考えてみれば、世界共通に使われている職業分類において、管理職というのは専門職、事務職、販売職等々と並ぶ大ぐくりの「職種」と位置づけられており、日本の職業分類でもこの点は何ら変わりません。しかし、ジョブ意識の乏しい日本社会といえども、事務職、販売職、製造職等々はまだ職業人生をその道で進んでいく一つの領域としての「職種」と意識される度合いがかなりありますが、管理職をこれらと同格の「職種」と意識することはほとんどないでしょう。つまり、最初から管理職という「職種」になるために訓練を受け、はじめから管理職という「職種」で就職し、ずっと管理職として活躍していく、という欧米ではごく普通にみられる職業キャリアは、ほとんど存在しません。

労働法上の管理職問題を考える上では、個々の規定の解釈も大事ですが、こういう雇用システム的観点からの考察が不可欠だと思われます。

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コメント

勤務医の多くは中年以降に、管理職扱いされています

救急応需など、出退勤の自由もないのに、なんの管理職だ!と思います。
実際に、滋賀県立成人病センターの件でも、副院長すら管理職にはならないと労基署から認定されています。(*院長すら管理職認定された訳でないことに注意)

純粋に”管理”業務だけでない場合、労基法/規則による管理職扱いは不能でしょう

もちろん管理できてない管理職が無能である場合もあるので、人事管理という経営問題の一端でもあります

それにしても、地方公務員で”管理職”って、特別職以外にありえるのか?疑問に思ってます。
なぜ、自治労はちゃんと法律を使って戦わないのだろう?法律を活用しないのは、知らないのと一緒だと思う

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