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2013年2月18日 (月)

大内伸哉氏の解雇規制改革論

規制改革会議の動きに早速、大内伸哉さんがアモーレブログでコメントされています。

http://souchi.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/post-b76f.html

大内さんの年来の主張であり、特に目新しい話が書かれているわけではありませんが、とりわけ日本の解雇も欧米の解雇も知らないくせに、「先進国でもっとも厳しい正社員の解雇規制などが念頭にあるとみられる。」などと事実無根の記事を書きたがる新聞記者や、一部評論家諸氏には、じっくりと読む値打ちがあるエントリです(てったって、よみゃぁしないでしょうけど)。

原稿で書いているのは、労働法制はビジネスのニーズに合ったものにせよというもので,その方向で考えると,非正社員問題の解決の糸口もみえてくるのであり,それが解雇規制の再編だ,というものです。

・・・現在の解雇規制には,単線的で,不明確で,厳格すぎるという点に問題があるように思えます。単線的とは,解雇が違法・不当であれば無効という効果しか定められていないことです。金銭解決も必要ということです。

・・・解雇のなかにもいろんなタイプのものがあるのであり,たとえば差別的解雇と経済的理由による解雇を一緒にするようではいけません。差別的解雇や報復的解雇は無効とすべきです。このへんは,どういう解雇について金銭解決をすべきかのきめ細かな議論が必要なのです。

・・・不明確性のほうは,労働契約法16条の文言の不明確性です。・・・明確性は法的安定性を担保するために重要なことで,裁判所に行かなければ結果がわからないような実体規範はできるだけ減少させ,労使自治の尊重と結びつく手続規範を重視すべきとする考え方を採っています。・・・解雇の回避努力を強く求める考え方を改め,むしろ事前に明示された解雇手順をきちんと踏むことにで,恣意的な解雇を防止するということに重点を置いたルールが重要だと思っています。これは手続規範の重視とも重なります。

このように、ヨーロッパ諸国で一般的な解雇規制のあり方を前提に、現在の日本の規制の組み替え(正しい意味での『改革』)を主張しているわけですが、そういう大事なところを全部すっ飛ばして、「解雇自由にしなきゃ日本終了!」と言い立てる人々がマスコミの表面にしゃしゃり出る傾向にある中では、こういうまっとうな意見も、解雇自由化論として乱暴にまとめられてしまう恐れもありますね。

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