大学における実務教育研究会提言@日本生産性本部
日本生産性本部の大学における実務教育研究会の提言「職業人の育成にむけた実務教育の展開を~大学教育を通じた人づくり改革~」が、昨日公表されています。
http://activity.jpc-net.jp/detail/lrw/activity001370/attached.pdf
広い知識と深い専門を身につけ応用的能力を展開させる大学本来の目的をふまえつつ、「変化に対応できる実践力のある人材」を育成するために、大学教育を、職業人を育む実務教育へと進化させることをめざした以下の提言を行う。
提言1:理論の習得と実践展開のマッチングによる専門的な職業人教育体制の強化を
(1)既存の学部において専門教育を行うコースの設置やカリキュラムの改編
大学教育における幅広い教養と知的探究心の滋養といった大学本来の強みを生かしながら、既存学部の中で専門教育を行うコースの設置やカリキュラムの改編を進める。
(2)地域特有の産業構成や地域振興のニーズに合致した大学カリキュラムへ編成
地方大学においては産学連携を密接に図りつつ地域の産業ニーズをふまえた専門教育カリキュラムへと内容を改編することも考えられる。
また、大学等を中心とした地域の社会人再教育体制づくりにもつながり、大学が社会人の学び直しの場としての機能を持つことができる。提言2:職業人に求められる実践力を習得するプログラムを正課として導入を
(1)教養・専門課程と連関した実践型キャリア教育プログラムの展開
実践力の習得には、企業や地域等における課題に対して学生が主体的にチームで取組み解決策をまとめていく実践型キャリア教育プログラムの展開が有効であると考える。
(2)実践力習得のプログラムを機能させるための人材の育成・整備
大学の教職員のプログラム運営力向上、キャリア・コンサルタントや企業人・企業労使OB 等の外部人材の活用、メンター制度の導入等の体制整備を図るべきである。
(3)学生が主体的に実践力習得の履歴を記録できるシートの開発・導入
実践力習得について学生自らが身に付けた力やその裏づけとなる体験・出来事などを記録できる「実践力習得(履歴)シート」を開発・導入する。これには、現在、国が展開する「学生用ジョブ・カード」を参考にできる。
座長は慶應義塾大学の太田聰一さん、委員には、児美川孝一郎さんもいますね。
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