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2013年1月 9日 (水)

玄田有史さんの苦言

玄田有史さんの「ゲンダラヂオ」で、ある種の議論のあり方に苦言を呈しています。

http://www.genda-radio.com/2013/01/post_939.html(デフレと国際競争)

デフレ傾向の原因は
いろいろあるげれど
少なくとも支払われる
賃金に上昇傾向が
生まれない限り、
デフレは解消に向かわない
ことはまちがいないだろう。

ところがデフレ解消と
そのための政策を強く
主張する人たちさえ
賃金の引き上げに対しては
きまって慎重な口ぶりになる。

・・・デフレは解決しないといけない。
けれど賃金は上げられない。
どこか矛盾していないか。

そこから玄田さんは、非正規問題に論を転じるわけですが、

いわゆる非正規で働く人たちが、絶対数でも
雇用者に占める割合でも、依然として増え続けて
いることは、非正規に支払われる賃金が、その
仕事ぶりに見合っておらず、低すぎる水準に
あることを意味するのではないか。

・・・むしろ非正規であっても、一所懸命の
仕事ぶりに見合った収入が得られないために
働くこと自体に絶望し、若者などに働くことを
断念する傾向が強まっているとしたら、
それはとりかえしのつかない事態になる。

目先の賃金よりも、有為な人々が働くことから
離れていくことのほうが、長期的な国際競争に
とってみれば、より深刻な事態だと思う。

なお、この玄田さんが基調講演をされる東京大学社会科学研究所のシンポジウム「危機に克つための雇用システム」は、今週金曜日午後に迫りました。

http://web.iss.u-tokyo.ac.jp/future/sympo.html

なぜか私が玄田さんの講演に対するコメンテーターをすることになっています。

http://www.genda-radio.com/2012/12/111.html

事業開始後、
リーマンショックや東日本大震災など
予想を超える事態に直面してきました。
そのなかで未来を考えるキーワードとして
「危機に克つ」雇用システムを
具体的に提案したいと思います。

成果報告と提案をさせていただくほか、
JILPTの濱口桂一郎さんにご意見を
いただく予定です。

パネル討論では、濱口さんの他、
白波瀬佐和子さん、黒田祥子さん
佐藤博樹さん、中村圭介さん、
水町勇一郎さんと
未来の雇用を語るベストの研究者
メンバーに議論いただきます。

ぜひ多くの方のご参加を
今年完成ホヤホヤの
伊藤謝恩ホールで
お待ちしています。

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コメント

玄田有史さんの言うことは、もっともなことであり、当然のことと同意します。日本の最低時給は生活費を考えれば今の2倍、最低でも1.5倍は払うことが必要。都市部と地方では物価が違うので当然、都市部は高くなる。不動産価格と連動させてもいいかもしれない。不動産価格は家賃にも反映されるからだ。
これは米国では、最低賃金については当たり前のことだ。

ところで、玄田有史さんの家族事情が全く見えないのだが、怖い奥さんはまだいるのだろうか?
つまり、玄田さん自身が中年バツイチなのか、妻帯者なのかは書き手としてのスタンスにとても重要な影響を与える。
この点を開示しないのは如何なものかと思う。

見解の相違で既に離婚したのだろうか?
非常に興味があります。

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