その異分子から見ればいじめ・嫌がらせ以外の何者でもないにも関わらず
ツイッター上で「#1rtごとに部屋にある本の106ページ3行目を晒す」という遊びがはやっているようで、拙著『日本の雇用終了』についても晒されておりますが、
http://twitter.com/family__sugar/status/283934076363235329
その異分子から見ればいじめ・嫌がらせ以外の何者でもないにも関わらず、共同体側からはむしろ被害の回避のための当然の対応と感じられるという構造をよく示している。
#1rtごとに部屋にある本の106ページ3行目を晒す 日本の雇用終了より。 150万円で解決された解雇事例について
これだけでは、どんな事案なのかわからなくて、かえって不全感を増すのではないかと懸念されますので、年末大サービスの一環で、この事案を全文紹介しておきます。
・10100(正男)普通解雇、いじめ・嫌がらせ(150万円で解決)(不明、無)
以前からあだ名で呼ばれる、社内旅行への参加を拒否されるなどのいじめ、暴力を受け、同僚からの嫌がらせを工場長に相談したのに対応されず、退職を強要され、最終的に解雇された。
会社側によれば、本人が同僚とトラブルを起こし、「この会社は最低だ」等と叫ぶので「そんなに嫌なら辞めたらどうだ」となったもの。社内旅行も、数々の社内での暴言から女性社員が怖がるので、社員会の幹事の判断で断ったもの。
典型的な同僚とのトラブル型の紛争。女性社員が怖がるので社内旅行に参加させないというのも、親密な共同体における異分子的な存在に対する一般的な対応のあり方そのものであり、その異分子側から見ればいじめ・嫌がらせ以外の何者でもないにもかかわらず、共同体側からはむしろ被害の回避のための当然の対応と感じられるという構造をよく示している。
なかなかディープな事案です。
こういう事案が1000件近くもてんこ盛りになっている『日本の雇用終了』。冬休みの読書のお供に是非。
http://www.jil.go.jp/institute/project/series/2012/04/index.htm
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