エリートとノンエリート@『HRmics』14号
海老原さんとこが出している『HRmics』14号が届きました。
特集は「アメリカを知らずして、アメリカを語るな。 ~あの国の雇用を徹底解明~」ですが、アメリカだけでなく、フランスのカードルの話も取りあげています。
1章 アメリカの雇用をデータでつまびらかにする
2章 研究書で読み解く欧米型キャリア
01.アメリカの職級構造に迫る
02.フランスのエリート階層とは3章 外資にまつわる噂は、真実か、幻想か
むすび 日本型雇用とは「不作為」の副産物か?
この特集で海老原さんが言いたいことは、
欧米は圧倒的多数のノンエリートと少数のエリートに別れて働く社会なんだぞ。
「むこうのエリートとノンエリートをごっちゃにして、それを日本に持ち込み無茶話に花を咲かす」連中は、何にも分かっていない。
ということに尽きるんですが、それをさまざまなデータで示していくあたりがスリリングです。
多分、一番視覚的に明確なのは、4ページのこのグラフでしょう。
アメリカでは、エリートは入社後数年間のアソシエート時代がノンエグゼンプトだが、基本はずっとエグゼンプト。一方ノンエグゼンプトは始めから終わりまでずっとノンエグゼンプト。
ただアメリカのエグゼンプト(時間外手当の適用除外)というのは管理職のほかに専門職や営業職も含まれるので、これが「エリート」というわけではないことに注意が必要ですが。
この特集の関連で、来年1月にHPmicsレビューをやるようです。
≪プログラム≫
Part1
【テーマ】ノンエリートが基本の欧米型雇用
【講 師】本誌編集長 海老原 嗣生
Part2
【テーマ】アメリカ・ドイツ・日本の人事現場を比較する
【講 師】ディー・エイチ・エル・ジャパン株式会社 牛島 仁氏
なお、連載記事も常見陽平さん、マシナリさんなど全開です。常見さんのタイトルなど、
「自称“グローバル”など、二世議員の粉飾キャリア並みの話」
とますます過激に・・・。
私の連載は「職業能力、職種を中心とする労働市場を目指して」。
全てリンク先で読めますので、是非。
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エリートとノンエリートを分けるなんて事はあってはならん的な主張が両方面から発信され続けてきて今日に至っているような氣もするんですがどうでしょう。
投稿: フレディ | 2012年12月23日 (日) 22時57分