『二宮誠オーラルヒストリー』
労働史のオーラルヒストリーを続けておられる梅崎グループ(梅崎修さん、島西智輝さん、南雲智映さん)の報告書『二宮誠オーラルヒストリー』をお送りいただきました。
二宮誠さんといえば、知る人ぞ知るゼンセンの伝説的なオルガナイザーであり、日本三大オルグの一人と唱われた方ですが、その二宮さんが満を持して(?)オルグの秘策をぶちまけています。これは本当に必読。
労働法方面の中の人にとっては、昨年出た古川景一・川口美貴『労働協約と地域的拡張適用』(信山社)の素材となった尾張地区でゼンセンがやった労組法18条の担当者として、名前を覚えておられるかも知れません。
この地域的拡張適用の件も第2回インタビューで語られていますが、それすら顔色なくするようなすさまじいエピソードが、これでもか、これでもか・・・と次々に繰り出されてきて、いやぁ、労使関係というのは、少なくともそのどぶ板レベルにおいては、かくもワイルドなものであったのだな、ということがいやというほど理解させられる一冊です。
どこか引用しようかとも思いましたが、それをやってるとほとんど全部になるので、とりあえず、必読!!!とだけ申し上げておきます。
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先生、読んでみたいので、入手先を御教示いただけないでしょうか。Googleで検索してもわかりませんでした(慶應義塾大学産業研究所選書で近刊の予定も未だないようです。)。よろしくお願いいたします。
投稿: propos | 2012年11月30日 (金) 19時17分