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2012年11月14日 (水)

今野晴貴『ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪』

9784166608874 ということで、遂に『ブラック企業』というタイトルの本の真打ち登場です。副題はおどろおどろしく「日本を食いつぶす妖怪」ですが、著者の顔写真がゾンビ化しているわけではありませんので悪しからず。

http://www.bunshun.co.jp/cgi-bin/book_db/book_detail.cgi?isbn=9784166608874

ブラック企業が日本を壊す! 正社員使い捨て時代への処方箋

就活生が脅える「ブラック企業」の実態とは? 労働者を壊す会社の見分け方から、武器としての法律と交渉術まで、1000件を越す実例から解説

就活生の最大の恐怖「ブラック企業」。大量採用した正社員をきわめて劣悪な条件で働かせ、うつ病から離職へ追いこみ、平然と「使い捨て」にする企業が続出しています。著者は一橋大学在学中からNPO法人POSSE代表として1000件を越える若者の労働相談に関わってきました。誰もが知る大手衣料量販店や最大手家電メーカーの新入社員集団離職など豊富な実例を元に、「ブラック企業の見分け方」「入ってしまった後の対処法」を指南。社会の側の解決策まで視野に入れた、決定的な1冊です。人事担当者も必読。

コンテンツは以下の通りで、

はじめに

第Ⅰ部 個人的被害としてのブラック企業

第1章 ブラック企業の実態

第2章 若者を死に至らしめるブラック企業

第3章 ブラック企業のパターンと見分け方

第4章 ブラック企業の辞めさせる「技術」

第5章 ブラック企業から身を守る

第Ⅱ部 社会問題としてのブラック企業

第6章 ブラック企業が日本を食い潰す

第7章 日本型雇用が生み出したブラック企業の構造

第8章 ブラック企業への社会的対策

実態から分析から対策までまんべんなくカバーしているこの問題の決定版といえるでしょう。

上記リンク先には、「はじめに」と第1章の冒頭部分が立ち読みできるコーナーがあります。

これもややフライング気味かも知れませんが、著者の今野さんたちがやっている『POSSE』の次号で、この本を踏まえた対談をやっていますので、乞うご期待です。

また、この問題は世間的な注目を集めつつあって、もうすぐ某中年向け雑誌にも関係する記事が載ったりするかも知れません。

考えてみれば、文春新書というメディアにこういう本が登場するということ事態が、これが「我が儘な若者の泣き言」などではないという認識が一般化しつつあることの一つの現れなのかも知れませんね。

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» ブラック企業と離職率 [弁護士田中智之ブログ]
 濱口桂一郎先生が「hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)」の中で、「『ブラック企業』というタイトルの本の真打ち登場」と褒めていたNPO法人POSSE代表の今野晴貴氏著「ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪」(文春新書)をこの土日に読みました。           内容は、確かに、「ブラック企業」をタイトルとした何冊の本のうちで ピカ一 です。お薦めです。   本の中では、マスコミで叩かれた ウェザーニュースや、大庄。ワタミ、SHOP 99 については企業名が公表されています。ですが、無... [続きを読む]

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