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2012年11月 3日 (土)

いかにもわるものみたいなわるもの

ネット上で評判になっているという話は目にしたものの、無視した方がいいと思ってたのですが、シジフォスの水谷研次さんが取り上げて、しかも「ブラック企業経営者の本音が実に良くわかる」とまで持ち上げているので、ちょっと水を掛けた方がいいかなと。

http://53317837.at.webry.info/201211/article_1.html

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20121030-00000301-bjournal-soci

確かに、世の中にはこういう経営者もいるでしょう。でも、それがブラック企業という現象の中核だと思ってしまうと、やはりまずいと思うのです。

はっきり言って、ここに(ややカリカチュアライズされた形で)描かれている姿ってのは、お子様向け冒険活劇に出てくる「いかにもわるものみたいなわるもの」なんですよね。

「おれさまは悪の帝王だぞう。地球制服をたくらんでいるんだぞう。それ、ものども、行け!」みたいな。

人類の歴史を一瞥しただけで、本当に人々をひどい目に遭わせてきたのは、そんな「わるもの」じゃないことがわかります。

むしろ、「僕たちは悪と闘う正義の味方だ。地球制服をねらう悪者どもを叩き潰すために立ち上がった正義の集団だ。さあ、一緒に闘おう!」みたいなのが、一番人をたくさん殺しまくってきたわけで。

実は、ブラック企業現象も同じなんです。

こんなリンク先でうそぶいているような子ども向け活劇用の「わるもの」なんかじゃなく、硬直した社会を叩き直す業界の革命児としてマスコミで持て囃されるような「正義」の企業こそが、実はその足下で過労死や過労自殺を産んでいるわけですよ。

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