ベンチャー型ガンバリズム称揚がブラック企業を生むメカニズム
http://sp.rakumachi.jp/recruit/lp/(新卒採用2014 | 株式会社ファーストロジック)
が大変話題になっているようなので、いや、それこそが
http://homepage3.nifty.com/hamachan/alter1207.html(「日本型ブラック企業を発生させるメカニズム」『オルタ』2012年7-8月号 )
で述べた「むしろ「滅私奉公」を否定しようとした個人主義的イデオロギーから、結果的に「見返りのない滅私奉公」を強要するイデオロギーが逆説的に生み出されたという非常に皮肉な現象」の典型例なんですよ、と言おうかと思っていたら、
先に完膚無きまでに語られてしまっていたようです。
http://dennou-kurage.hatenablog.com/entry/2012/11/15/203023(株式会社ファーストロジックの新卒採用サイトから学べること)
特に付け加えることもないので、コアの部分を引用だけしておきましょう。
まず、この手の会社は、日本の典型的な雇用感を批判するところからはじめる。終身雇用は崩壊寸前であり、もうそういうぬるま湯に浸かるような安定志向では、生き抜くことはできないということを説く。ここまでは、実際そのとおりなのだが、このことを必要以上に「仕事は厳しい」ということに結びつけようとしてくるのが彼らのお決まりの手法である。ここで、労働基準法無視の労働もやむをえない、ということのエクスキューズをしているわけだ。
仕事の厳しさを強調した後は、その見返りに得られるものとして、「やりがい」や「成長」があるという方向に話は進む。ベンチャーならではのスピード感や責任感が必要以上に強調され、大企業ではこういったものは得られない、というような説明がなされる。このように、「やりがい」や「成長」が得られることはこれでもかというほど強調されるが、金銭的な報酬の話はたいていうやむやにされる。例えば、ファーストロジックのサイトを見ると分かるが、「厳しい反面あなたの成果は必ず還元します」とあるものの、それが果たして給料で還元されるのかという点がここからだとよく分からない。すぐにやりがいとか成長の話に戻ってしまっているので、成果の分、正当な報酬が貰えるということはおそらくない。実際には、さらにやりがいのある仕事を与えて、成長を促す、みたいなありがた迷惑な還元の仕方だと思われる。
以上を簡単にまとめると
終身雇用の崩壊・実力社会の到来を煽る→仕事の厳しさを強調(徹夜・休日出勤・サビ残もしょうがないよね)→見返りとしてのやりがいの強調(肝心な金銭的な報酬についてはうやむや。成長できるからいいよね)
一点だけ付け加えておくと、「見返りのある滅私奉公」モデルにおいては、給料の低い若い時期に「給料で還元」されるよりも、「さらにやりがいのある仕事を与えて、成長を促」された方が、職業生涯トータルでの実入りは高くなるから、労働者側も喜んでそれを受け入れていたわけですけどね。
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