常見陽平『僕たちはガンダムのジムである』
というわけで、常見陽平さんから『僕たちはガンダムのジムである』をお送りいただきました。
このオビの文句がいいですねえ。
量産型人材として会社という名の戦場を生き抜いてきた著者による
ニュータイプになれない僕たちのための希望のキャリア論!
世の中は1%の「すごい人」(ガンダム)ではなく、99%の「その他大勢」(ジム)が動かしている
表見返しのこの台詞で人を不安に突き落としておいて、
・・・ある時、僕は気づいてしまった。
アニメ『機動戦士ガンダム』というのは、僕たちが生きてきた企業社会の縮図であるということを。
そして、さらに衝撃的なことに気づいた。
僕たちは、「ガンダム」に登場するジムのようなものであるということに。
そう、ガンダムではなく、ジムなのだ。
装甲が弱く装備も貧弱。
いつもやられる--。
最後にこのメッセージで勇気づける。
・・・会社と社会は、僕たちジムで動いている。
この現実を直視するべきだ。
・・・ジムであることの誇りと責任を今こそ持とうではないか。
世の中はガンダムだけで動いているわけではない。世の中はジムで動いている。・・・
・・・僕たちは「ガンダム」のジムである。
ジムだからといって、人生は終わったわけではない。・・・世の中は普通の人で動いている。ジム同士のつながる力で、真っ白な手を広げて待っている明日を少しでも明るく、1℃でも熱くしたいのだ。
ガンダム世代向けのこの表現は、それを「エリート労働者」と「ノンエリート労働者」というより普遍的な言葉に入れ替えれば、まさに普通の労働者のための普通の労働者の呼びかけであり、まことに普遍的なメッセージになるわけです。
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僕たちはガンダムのジムである作者: 常見陽平出版社/メーカー: ヴィレッジブックス発売日: 2012/09/28メディア: 単行本(ソフトカバー) 「「意識高い系」という病~ソーシャル時代にはびこるバカヤロー 」とか、「「キャリアアップ」のバカヤロー 自己啓発と転職の“罠”にはまらないために」と同様、普通に働くことの重要さを説く筆者の持論を書いた一冊。 そういう意味では筆者の他の本を何冊か読んでいる人なら余り目新しさはないかもしれない。ただ、タイトルからもわかるように本書は30代中盤~40代... [続きを読む]
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