フォト
2023年12月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
無料ブログはココログ

« 実際に戦争をする必要はないんじゃないか | トップページ | 日本だってそうなんだけど・・・少なくとも法律は »

2012年10月 2日 (火)

平時忠シンドローム

ついでに、その国家鮟鱇さんのところからリンクされた

http://www.baiko.ac.jp/ars/heike/heike_25.html時忠の傍流意識

が、万古不変の人間の思考行動様式を示していてとても興味深い。

たとえ桓武平氏であろうと、また閨閥で六波羅平氏と結ばれていようと、直系には太刀打ちできない。傍系であることの限界を、時忠は身にしみて感じたことだろう。しかし、だからといって、六波羅平家から離反することは立場上出来ない。多少の不満はあっても、隠忍自重する方が得策でもある。時忠はきざしてきた傍流意識を封印し、試練に耐えることにした。すべては打算だ。
 
「此一門にあらざらむ人は、皆人非人なるべし」と時忠が言い放ったのは、この時期だ。
 
この発言はふつう、平家の奢りの象徴として取りあげられる。それはそれでよいのだが、発言の裏側に秘められている、時忠の屈折した思いを見落としてはなるまい。自分は「一門」の中に丸ごと含まれているわけではないとの、忸怩たる思いを包み込んだ、いわば、ほろ苦発言なのだ。平家内部での立場の弱さの悲哀を紛れさせるために、外に向けて発した虚勢の趣がここにはある。

ああ、この感覚、現代日本のここにもあそこにもいっぱいその例があるわ・・・。

« 実際に戦争をする必要はないんじゃないか | トップページ | 日本だってそうなんだけど・・・少なくとも法律は »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 平時忠シンドローム:

» 平時忠 [労働、社会問題]
平時忠は桓武平氏の一員である。桓武平氏のうち有名なのは平清盛が属する武門平家であるが、時忠の系列は、軍事貴族ではなく文官として生き、のちに堂上家の家格で定着したために、現在は堂上平家と呼ばれている。... [続きを読む]

« 実際に戦争をする必要はないんじゃないか | トップページ | 日本だってそうなんだけど・・・少なくとも法律は »