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2012年10月28日 (日)

違法労働から若者救わねば@東京新聞

Pk2012102802100055_size0なんだかタイミングがよすぎますが(笑)、東京新聞に「違法労働から若者救わねば 相談激増 直談判も」という記事が載っています。昨日紹介した『ブラック企業 日本を食い尽くす妖怪』の今野晴貴さんの活動が、写真入りで紹介されています。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012102802000115.html

いま、働く若者の三人に一人は非正規。経済が縮小する中、雇用の調整弁として利用されている現実がそこにある。一橋大学大学院生の今野晴貴さん(29)は、六年前にNPO法人をつくり、若者の労働相談を続ける。法律に違反する過酷な働き方を強いる「ブラック企業」。うつ病になるまで追い込まれる若者。そこに目を向けようとしない社会。腹立たしさともどかしさが原動力となっている。 (森本智之)

 「POSSE」(ポッセ、ラテン語で「力を持つ」の意)と名付けたNPOの設立は二〇〇六年六月。小泉改革で非正規雇用が増え、社会問題化していた。中央大法学部で労働法を学んでいた今野さんは「若者が仕事を辞めるのは精神的にひ弱になったからだ」という世間の論調に反発を覚えた。「若者が相談できる場所がなかった。だからつくろうと思った」。メンバーは二十代の学生が中心だ。

 始めてすぐ、相談がいくつも舞い込んだ。三カ月の雇用契約だったのに一カ月で突然打ち切られたり、給料を突然減額されたり…。「法律がこんなにも踏みにじられる世界があることに驚いた」

 〇九年夏、就職活動でも人気の大手ITコンサルタント会社の男性が訪れた。入社して数カ月で、うつ状態だった。上司に呼び出され、毎日二時間以上も「おまえはクズだ」と叱られたという。同僚の中には「度胸をつけるために」と駅前でナンパを命じられたり、「日本語がおかしい」と小学生の国語ドリルを数十冊解かされたりした人もいた。深夜の呼び出しなども常態化していた。

 巧妙なのは、会社側からクビにしないことだ。精神的、肉体的に追い込んだ上で、辞表を提出させようとする。結局、男性も自主退職を決断した。

 「派遣切り」が流行語になっていた。だが現実は想像以上のスピードで深刻さを増していた。「正社員になりたい」という若者の期待につけ込んで、簡単に使い捨てる「ブラック企業」がいくつも存在することが分かった。

 「実態を知れば知るほど、これまでの社会が労働者側の権利に無関心だったことが分かった」。終身雇用と定期昇給が当たり前だった時代は、休日出勤もサービス残業も「仕方ない」と皆、受け入れた。だがその仕組みが崩れた今、見返りもないまま、しわ寄せだけが若年労働者に一気に襲いかかっているように見える。

 POSSEが昨年一年に受けた相談は約四百件。それが今年は一千件ペースに激増しているという。上司の言動や労働時間など、記録を付けるよう助言し、それにもとづき今野さんらが会社へ直談判に訪れることもある。生活保護申請の支援や、大学や高校で労働者の権利を守るための出張講義も始めた。

 会社が人の尊厳や命を脅かす社会。「変えたい」という思いは募る一方だ。

駅前でナンパしてこいという業務命令にどこまで従う必要があるのかというのは、労働法の試験にいいかもしれません。

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コメント

違法派遣と言えば、最近だと下記の毎日新聞の記事もありました。

偽装請負:正智深谷高に是正指導 東京労働局・・毎日新聞 2012年09月21日
引用・・会見に出席した女性講師(29)は10年4月1日から2年間、同校と業務委託関係にある人材派遣会社と委託契約を結び、社会科の授業を担当した。1コマ9000円の契約で、1カ月16コマの授業をして14万4000円を受け取っていたが、ほかにも会議への出席や生徒への補講を求められるなどしていた。
 東京労働局は14日、同校と人材派遣会社に是正指導を出した。正智深谷高校は「業務委託と派遣契約の違いを認識していなかった」とコメント・・引用終わり。

適法な派遣改善したそうですが、派遣教員という身分で学校教育法の規定(特に欠格条項)がクリアーできるのかどうか疑問です。少し考えてみました(下記URLですが、よかったらご一読ください)。
http://blog.goo.ne.jp/gooendou_1958/e/88fcbb316a225392e6759cfad9929b2e

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» ブラック企業?ブラック管理職では無くて? [ニュースの社会科学的な裏側]
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» ブラック企業経営者の本音が実に良くわかる [シジフォス]
読まれた方も多いと思うが、なかなかここまで本音で話される経営者もいないと思うので、あえて自分も掲載してみる。以前も書いたが、労働相談の際にブラック企業に入社された方の相談には、「四の五の考えずに早く辞めた方がいいですよ。悩んでもあなたがメンタルヘルスになるだけだから…」とアドバイスしていた。本人がどう頑張っても変わりようのない経営者の場合は、いくら闘ってもムダであり、労基署に告発して制裁をくわえてもらうしかない。もちろんやる気があれば残業手当など未払い賃金請求もやってもよい。労働組合にも、...... [続きを読む]

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