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2012年10月 5日 (金)

野川忍『わかりやすい労働契約法〔第2版〕』

4785720186野川忍先生より『わかりやすい労働契約法〔第2版〕』(商事法務)をお送りいただきました。ありがとうございます。

この本の初版をいただいたときに、本ブログで紹介していました。

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2007/12/post_397b.html

第2版はいうまでもなく、この8月に成立した有期労働契約関係の改正内容を盛り込んだバージョンです。

2012年8月に改正された労働契約法。本改正は、いわゆる雇止めをめぐる判例法理の明文化、期間を反復更新して5年を超えた場合の労働者の「無期契約転換権」や有期労働契約であることを理由とする不合理なとりあつかいの禁止も導入されるなど、非正規労働者の立場に大きな変化をもたらす内容となっている。本書はそれらの内容を踏まえて緊急改訂。

http://bizlawbook.shojihomu.co.jp/cgi-bin/menu.cgi?CID=&ISBN=4-7857-2018-6

追加された部分はそれほど多くなく、わりとあっさりした記述ですが、一点気になったところがあります。

5年で無期転換のところですが、こう書かれているのですが、

・・・さらに、教員の場合によく見られる形態として、1年の期間を定めた労働契約を通算5年まで更新するが5年で打ち切ることがあらかじめ合意されているような場合、5年で終了したことを踏まえた上で、「再雇用」という趣旨で改めて1年の有期労働契約が締結されたときは本条の適用があるか、という問題も生じるでしょう。これは実態によって異なると思われますが、仮に「5年で終了」という明確な合意が認められ、その後の「再雇用」について新たな契約書が作成されているような場合には、実質的にそれは従来の労働契約と同じ内容であっても、本条の適用はないという解釈が生まれる余地があるでしょう。しかし、「再雇用」の趣旨は実態に照らして厳格に認定されるべきであると思われます。

この理屈はこれとして理解できないわけではないのですが、これとその少し前で書かれている

なお無期転換申込の権利は労働者に付与された重要な権利ですので、あらかじめこれを放棄することはできません。

とは微妙に矛盾するようにも思われます。1年契約を更新して5年経ってもそこで打ちきるとあらかじめ約束しているから、その「打ち切」った直後に同じ1年契約を結んでも無期転換の申込はできないんだよ、いいな、わかったな、ということをあらかじめ約束しているという構造は、結局5年経ってさらに更新しても無期転換の申込はしないという約束をあらかじめしているのとどう違うんでしょうか。

てなことをつらつら。

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