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2012年8月27日 (月)

若年雇用について考える@『電機連合NAVI』

『電機連合NAVI』2012年夏号をお送りいただきました。特集は「若年雇用について考える」です。

若年雇用の核心は何か?~正規雇用に潜む「成長の危機」 豊田義博

厳しい雇用環境に耐えられる「骨太な若者」を育てる・・・? 上西充子

「新しい」若年雇用問題-問題は非正規雇用の増加だけではない 今野晴貴

若者雇用問題に対する連合の取り組みについて 杉山豊治

まずは、豊田さんのこの文章は、「全員エリート幻想」にしがみついたままの「グローバル人材論」の危うさを摘出しています。

・・・すべての大卒人材が、幹部社員になることはあり得ないし、そうではない人材の方が圧倒的に多くなっている。にもかかわらず、日本企業は、大卒人材を今も全員が幹部候補であるかのように採用し、配置している。・・・大卒人材のすべてに新たな市場を作り上げるグローバル人材であることを求めているのは、その典型だろう。すべての大卒人材が、企業の望むグローバル人材になることは、無理であるばかりでなく、無駄でもある。また、全員がグローバル人材として立ち働くことを望んでいるとも思えない。大卒人材の中には、事業マネジメントを志向するのではなく、自身の領域で専門性を高めたいというプロフェッショナル志向タイプが数多くいるだろうし、給与がさほど上がらなくても、定型的、安定的な仕事をコツコツとこなすことを求める人材もたくさんいる。

しかるに、日本企業は、全員をグローバル人材、幹部人材になることを想定しながら、まずは現場の定型的な仕事から始め、ある程度の習熟が見込めてからは、プロフェッショナルになることを求め、さらに、幹部人材としてのマネジメント能力を求める。つまり、各々の特性の異なる仕事を、幹部人材になっていくためのキャリアパスの材料として扱っている。高度成長を支え、ジャパン・アズ・ナンバーワンと評価された成長期の配置・育成モデルを、環境が激変した今もだましだまし使っている。・・・

次の上西さんの文章は、若者雇用戦略策定のためのワーキンググループにおける議論の紹介です。上西さん自身がツイートで同時的に発信していたので、本ブログの読者の多くはご存知のことですが、最後の次の文章は、労働組合関係者に対する強い訴えになっています。

・・・先に、若者は就職に当たって早期離職や鬱病に追い込まれない就職先を求めており、しかし情報が少ないために大企業志向になっていると述べた。筆者は、労働組合の有無が「まともな職場」を判別する指標として機能するようになることを願っている。

・・・労働組合には是非、長時間労働の是正を初めとした若者が働きやすい職場作りに積極的に取り組んでいただきたい。そうすれば若者は、労働組合のある職場に行きたいと願うだろう。・・・

POSSE今野さんの文章は、例によって労働相談の事例をたくさん引きながら、

・・・ただ「正社員」を増やすだけでは若年雇用問題の解決を図ることはできない。もちろん、正社員が増えるのは望ましいことであるが、そのために非正規雇用の競争が激化して労働が過酷化してしまったり、肝心の正社員の内容が「ブラック企業」と呼ばれるものであったりすれば、意味がない。さらに、これらの結果、かえって生活保護へと「転落」する若者が増加しているとすれば、皮肉としか言いようがない。

と述べています。

杉山さんの文章は連合の取り組みについての紹介ですが、「若年雇用検討会」というのをやってたんですね。ちなみにそのアドバイザーとして、JILPTの小杉礼子さんと上記上西充子さんが入っていますね。

ふむふむ、でも、連合雇用法制対策局長の杉山さんには、若者雇用もいいけど、是非休息期間(勤務間インターバル規制)に力を入れてもらいたいな、と。

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コメント

若者雇用戦略のウソ―【私の論評】雇用と中央銀行の金融政策の間には密接な関係があることを知らない日本人?!

こんにちは。政府がまとめた「若者雇用戦略」が批判を浴びています。策定に加わった委員までもが、省庁の権益拡大を警告しています。就職難を口実に、行政の効率化が疎かになってはいないかと批判されています。しかしながらこの批判も要領を得ていません。そもそも、雇用ということになれば、金融政策によって雇用枠を拡大することができるのは、日銀です。厚生労働省などは、決められた雇用枠の中で、雇用のミスマッチを是正することしかできません。日本でも、諸外国で当たり前のど真ん中になっている、日本の中央銀行である日銀に雇用枠を広げる仕事に真面目に取り組ませるべきだし、その責めを負わせるべきであると思うのは私だけでしょうか?そうしなければ、若者雇用戦略など最初から成り立ちません!!詳細は、是非私のブログを御覧になってください。

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