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2012年7月14日 (土)

電機連合『若年層から見た電機産業の魅力研究会報告』

電機連合から『若年層から見た電機産業の魅力研究会報告』をお送りいただきました。

この研究会、メンツがなかなか面白くて、主査がリクルート・ワークスの豊田義博さん、委員にJILPTの呉学殊さん、法政キャリデザの上西充子さん、東工大学生支援センターの伊藤幸子さん、河合塾の谷口哲也さん、という「学校から仕事へ」の両方を睨んだ布陣となっています。

各委員の書かれた各章の記述も面白いのですが、ここではそのあとの組合委員と事務局が書いた第7章から「政策制度の取り組みとしてなすべきこと」から、後輩たちへの思いが溢れる記述を

就職活動のあり方について、

・・・この状況を打破するための一案として、中小企業の採用の手段としてのインターンシップを普及していくことも考えられる。現在の新規一括採用という採用方法を前提とすると、大企業で採用を前提としたインターンシップをすることは、学生の就職活動の早期化を助長することになるかも知れないが、インターンシップを通じて中小企業の魅力に気づく学生も増え、自分にあった職種や業種を見いだしたあとに就職活動を始めることができるのではないか。

大学の入学者選抜方法の見直し

現在の大学入試制度では、大学入学後に必要とされる基礎学力と直結せず、極端な例ではあるが、物理を選択していなくても物理学科に入学できるという実態もある。大学で必要とされる基礎学力を持たずに入学できてしまった結果、本来は高校課程で行うべき勉強を大学で教えざるを得ない状況も一部で発生しており、大学1年生のことを「高校4年生」、大学2年生のことを「高校5年生」と呼ぶ事態も起きている。さらには、本来は大学の4年間の授業で教えるべき内容を2~3年間で教えなければならないことによって、専門性を高める課程は「大学院」という傾向が強くなり、大学院進学率が向上しているとも考えられる。円滑な大学教育を行うための環境整備として、大学入学後に必要とされる基礎学力を受験生に要求する選択方法へ再構築する必要がある。

高等学校教育の充実

高等学校教育において、物理の授業がその授業に必要な数学の授業よりも前に行われてしまうために物理の理解が難しくなり、物理嫌いの原因の一つとなっている実態があるようだ。子どもが学ぶ楽しみや興味を失わないように、高等学校教育における理数系カリキュラムの連携見直しが必要である。

小・中学生の基礎力の向上

・・・また、特に理数系の授業においては解き方ばかりを教えるようになり、子どもたちが授業を通じて自ら気づき行動を起こす機会が減少していることにも原因がある。・・・また、現在の教育現場では、教員が「何かあると責任問題になる」という意識が強く、実験でさえ失敗は許されないと考える教員もいる。そのため、子どもたちが問題を起こさないよう、教員が子どもを押さえ込む傾向がある。幼少期に失敗から学ぶ機会が社会に出てからさまざまな経験を重ねる上で大切なことである。・・・

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