第85回日本産業衛生学会
本日、名古屋国際会議場で第85回日本産業衛生学会のメインシンポジウムに参加して参りました。
この学会は5月30日(水)から明日6月2日(土)まで連続してさまざまな報告やシンポが行われているものですが、そのうちメインの講演とシンポジウムが今日の午後にあったわけです。
http://jsoh85.umin.jp/program/images/6_1_program.pdf
基調講演 13:30 ~ 14:30
労働と生活の新しいかたち 生活保障の再構築へ
座 長:小林 章雄( 愛知医科大学医学部衛生学 教授)
講 師:宮本 太郎(北海道大学大学院法学研究科 教授)メインシンポジウム 14:30 ~ 17:00
希望に満ちた労働と生活への構想
座 長:久永 直見( 愛知教育大学保健環境センター 教授)
榊原 久孝( 名古屋大学医学部保健学科 教授)シンポジスト:
MS-1 工場法から101 年、日本の安全衛生の歴史に学び“ 健康で持続的な働き甲斐のある” 労働と保健サービスの構築を
岸‒金堂 玲子( 北海道大学環境健康科学研究教育センター)
MS-2 ワーク・ライフ・バランス社会をめざして:日蘭比較から考える
水島 治郎( 千葉大学法経学部 教授)
MS-3 雇用システムの再構築へ
濱口桂一郎( 独立行政法人労働政策研究・研修機構)
MS-4 より良い人間関係と働きがいのある職場の実現―メンタルヘルスの取組み―
杉浦 昭子( スギホールディングス株式会社 代表取締役副社長)
MS-5 がん治療と就労の両立:産業保健スタッフに期待すること
高橋 都( 獨協医科大学医学部公衆衛生学講座)
基調講演の宮本太郎さんは、男性稼ぎ主の雇用労働という旧・労働の第一世界、主婦の無償の家事・ケア労働という旧・労働の第二世界、主婦と学生(息子・娘)のパートタイム・アルバイト労働という旧・労働の第三世界という3つがつながった古い生活保障の世界が解体して、新・労働の第一世界の息苦しさと過労、新・労働の第二世界の不安と孤独という分断と緊張が産み出されていると分析した上で、例によって「翼の保障」によって生活保障を再構築していくという見取り図を描きます。
そういう構図をまったく理解もしないで、ただひたすら税と社会保障の一体改革を低次元の批判で攻撃する人々への徒労感も、ちらほらと感じられる基調講演でした。
その後のシンポジウムは上記のメンツがそれぞれの話をしたわけです。
このうちわたくしだけがパワポも一切使わず、適当に漫談風に喋ってたというのは公然の秘密ですが。
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キャリコネの口コミによると、スギ薬品って社員からの不満がすごく多く書かれているんですよ。だからこそ「対策」が必要なのかもしれないけど、なんか白々しくてイヤな感じしかしないんですよね。
投稿: 過ぎ薬品 | 2012年6月 3日 (日) 03時13分