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社会にはびこるブラック企業@『オルタ』7・8月号

Alter2012_78『オルタ』7・8月号が出たようです。まだわたくしの手元に届いていませんが、アジア太平洋資料センターのサイトにアップされています。

http://www.parc-jp.org/alter/2012/alter_2012_7-8.html

特集は「社会にはびこるブラック企業」。

「ブラック企業」という言葉がインターネット上で流行し、さらには映画まで公開されてからというもの、「ブラック企業」という存在は社会的にも広く認知され、社会問題として認識されるようになった。

しかしながら、ブラック企業の数や、その搾取の対象となってしまっている若者の数が目立って減っている傾向はなく、今もなお多くの企業が労働を搾取する経営体制を続けている。

これは必ずしも経営者個々人の問題だけではなく、経済の仕組み、あるいは国内法や社会状況などがブラック企業の発生を助長させている背景があるのではないだろうか?

本特集では「ブラック企業」の実態に光を当てつつ、それを生み出す社会・経済の仕組みを明らかにし、それを変えるための行動を模索する。

ということで、こういう記事が載っているようです。

  • 経営の倫理は市場競争の論理を超えられるか?/田端博邦
  • ブラック企業をなくすためには何をすべきか?/対談:河添誠×須田光照
  • ブラック企業から若者を守るために/川村遼平
  • 日本型ブラック企業はどのように生み出されたのか?/濱口桂一郎

なかなか面白い取り合わせではないでしょうか。

わたくしの文章は、かつて『POSSE』で萱野稔人さんと対談したときに喋った中身を文章化したものです。

http://homepage3.nifty.com/hamachan/alter1207.html

近年、「ブラック企業」という言葉が流行っている。昔から労働者を酷使して、使い潰すような企業はあった。産業革命のころのイギリスでも、明治時代の日本でも、当時の本や政府の報告書を見ると、そんな事例が山のようにある。しかし、最近、ブラック企業が問題になっているのは、これとは性格が違う。

どこが違うか。一番明確なのは、いまの日本にしろ、どの先進国もそうだが、産業革命から100年以上たって、きちんと労働者を守る仕組みは確立していることだ。少なくとも法制的には、労働者を酷使して使い潰すなどという無茶はできないことになっている。

なのに、なぜブラック企業がまかり通ってしまうかといえば、いまの若者たちは労働者の権利を知らないからというのが、よく言われる説明だ。だから若者たちに、自分たちにはどんな権利があるか、きちんと教えなければいけない、労働法教育が必要だと言われる。実をいえば、筆者も関わって厚生労働省で労働法教育の研究会を始め、議論したこともある。若者が労働者の権利を知らないが故にこうなってしまっている。だからきちんと労働者の権利を知らしめていこう。そういう報告書も出されている。しかし、問題はそう単純ではない。 ・・・

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