『季刊労働法』237号
http://www.roudou-kk.co.jp/quarterly/archives/005151.html
既に紹介したように、特集は「有期・パート・派遣法制の基本的視座」で、
労働者派遣法が改正され、有期労働契約法制(労働契約法改正)も近い将来に予定されています。パート労働法も改正を視野に入れた検討がなされています。今号では、有期・パート・派遣の3つカテゴリについて、現段階での動向を踏まえ、法規制を検討するにあたっての、基本的な視点を確認します。これに加え、雇用形態による均等処遇についての検討、韓国の非正規労働者をめぐる動向を特集として取り上げます。
次のような論文が載っておりますが、そのうちの一つはわたくしが書いております。
有期労働契約法制の新動向
―改正法案の評価と有期労働契約法制の今後の課題―
中央大学准教授 川田知子
パートタイム労働法の課題
東京理科大学講師 宮崎由佳
改正労働者派遣法をめぐる諸問題
―施行後の抜本的再検討に向けて―
静岡大学准教授 本庄淳志
雇用形態による均等処遇
労働政策研究・研修機構統括研究員 濱口桂一郎
韓国の非正規労働者保護法の実情と日本
―韓国の有期労働契約の法規制を中心に―
弁護士 小林譲二
そのほかの論文は、以下の通りです。
■論説■
業務委託契約における受託者の労働者性
―NHKの受信契約締結等業務の受託者に即して―
龍谷大学名誉教授 萬井隆令■研究論文■
精神障害の労災認定における過重性評価
―時間外労働時間数を中心に―
社会保険労務士 北岡大介■連載■
ローヤリング労働事件(第5回)
使用者側の和解(裁判手続において)
弁護士 石井妙子文献研究労働法学(第5回)
性差別禁止
―労基法・均等法の「差別的取扱い」を中心に
信州大学准教授 富永晃一■アジアの労働法と労働問題 第13回■
アジア諸国のワークライフバランス
大阪女学院大学教授 香川孝三■イギリス労働法研究会 第15回■
イギリス労働組合法制史における「労働者(workmen)」概念の形成
西南学院大学教授 有田謙司■筑波大学労働判例研究会 第34回■
休職期間満了後の軽作業従事と復職,延長措置後の退職取扱いが認められた例
西濃シェンカー事件
東京地裁平成22年3月18日判決,労働判例1011号73頁
特定社会保険労務士 江口 隆■北海道大学労働判例研究会 第26回■
賃金減額合意の認定方法とその効力要件
医療法人共生会事件
東京地判平成23年4月28日労判1037号86頁,労経速2116号17頁
北海学園大学准教授・弁護士 淺野高宏■同志社大学労働法研究会 第7回■
職務等級制度適用労働者の育児休業等取得後の降格,年俸減額および
不利益査定の適法性
コナミデジタルエンタテインメント事件
東京高判平成23・12・27労働判例1042号15頁(平成23年(ネ)第2946号 地位確認等請求控訴事件)
同志社大学法学部・法学研究科教授 土田道夫■神戸大学労働法研究会 第19回■
正社員としての業務適性を判断するための有期労働契約の雇止めの有効性
日本航空(雇止め)事件・東京地判平成23・10・31労判1041号20頁
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