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2012年3月27日 (火)

まったくそうなんだが、実はそうなっていないというオチ

もとネタにわざわざリンクを張る値打ちもないでしょうから、yellowbellさんのコメントだけ引用しますが、

http://h.hatena.ne.jp/yellowbell/225873031495901792

有給休暇がなんであるんだかわかんないし、休みは経営者から労働者への温情なのでありがたく思え、なんてことをいけしゃあしゃあと書いてみせて、かつ微塵も恥ずかしいと思わないある種の極北にいる経営者が居続けるかぎり、労働者を使用する際の法規制は無くならない。当たり前だ。理屈が通用しないのに自由を与えたら自制無くやりたい放題して回るから、あらかじめあれするなこれするなと禁止してやるしか打つ手がないからだ。

 
機械だって使い続ければ磨り減って壊れる。だから、定期的に点検をして、壊れる前にメンテナンスをする。

「なんでメンテナンスがいるんだよ、なんでメンテナンスする間俺が使用料払って機械を休ませなきゃなんないんだよ」なんてゴネる「お前が使ったから磨耗した。磨耗したからメンテナンスのために休ませる。メンテが終わればこの機械は再びお前に利益をもたらす。だから、その間は当然お前が使用料を払い続ける」という至極単純な因果関係すら理解の外にある人々にとっては、そもそも資源を使って利潤を得ながら、資源を再生産してまた次の利潤創造に備えるなんて経営のイロハもわかっちゃいまい。

やんぬるかな、経営者には資格が要らない。経営資源の再生産についてこれっぽっちも知見を持ち合わせない、世界のどこかで自分が使える労働力が湯水のように作り出されているウボ・サスラの存在を信じる極めてSAN値の低い人でも、とりあえず経営者にはなれる。なんという自由。そして自由にはコストがかかる。ひとまずはどんな素質であろうとも経営者になれるという自由のコストは、だが、我々が粛々と払わねばなるまい。

 
だから、労基法は「使ったら、休ませる」「壊れるから、使いすぎない」ことを、どんな人が経営者でもひとまずは守れるように、法文化してあるわけだ。

 
もしも、ここまで噛み砕いてもなぜ有給休暇が存在するかわからない人がもしいるのなら、・・・・・・

まったくその通りで一分の隙もなくその通りなのですが、実をいうと、日本の労働基準法は、「使ったら、休ませる」「壊れるから、使いすぎない」ことをきちんと担保しているのかいうと、必ずしもそうではない、ってところが、こういう経営者が平然とやってられる一つの法的根拠でもあるわけで。

だって、ここまで敵視されている年次有給休暇って、実は労働者が請求しない限り、これっぽっちだって、使用者には付与する義務が具体的に発生しないわけで、だから現実には年休消化組と未消化組ができるわけで。

さらにいえば、日本の労働基準法の週休規定は、休日割増さえ払えば休日出勤させることに絶対的制限はないわけだし、日本の労働基準法の労働時間規定は、時間外割増さえ払えばどれだけ時間外労働させても(ただそれだけでは)違法になるわけではないのだから、本当をいうと、、「使ったら、休ませる」「壊れるから、使いすぎない」という法律の仕組みになっていないわけですよ。

と、またもなんだかいつも繰り返してきたことを、全く何の進歩もなく繰り返して居るなあ、と。

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コメント

http://blogos.com/article/34999/

よくわからないんですが、こういう文脈からかかれたハイクでしょうか

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