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2012年3月 1日 (木)

『欧州教育制度のチューニング』明石書店

100007 明石書店より、フリア・ゴンサレス、ローベルト・ワーヘナール編著、『欧州教育制度のチューニング ボローニャ・プロセスへの大学の貢献』をお送りいただきました。

http://www.akashi.co.jp/book/b100007.html

ボローニャ・プロセス、って聞いたことある人はどれくらいいるでしょうか。これは職業教育訓練に関するコペンハーゲンプロセスと並んで、EUレベルの教育訓練政策の軸をなす政策プロセスの一つです。

高等教育における質保証の向上をめざして、欧州各国の教育制度と学習プログラムのチューニング(調和)を図るプロジェクトの報告書。学習成果を評価し、コンピテンスを開発・育成する観点から、学位プログラムを再設計・開発するための基準やツールを提示する。

「質保証」って、例の日本学術会議でだした答申の話の流れにもつながりますね。

別添資料2の「カリキュラム評価のためのチェックリスト」の中から、職業との関係に関わる部分を若干抜き出しておくと:

1.学位プロフィール

前提:学位プログラムは、明確に定義されたプロフィールを持つ。プロフィールは、一方では学術的に規定される要請、もう一方では学生の将来の労働市場について考慮して社会のニーズを反映したものになっている。

質問:プログラムのプロフィールが、それに対する要請に如何に良く応えているかが、既存のデータからどの程度分かるか。必要に応じて、どのように調整することが望ましいと考えられるか。

最近乱立気味の新型学部をみていると、「学術的に規定される要請」もなければ、「学生の将来の労働市場について考慮して社会のニーズを反映」もしていない、ただ教える教員側の都合だけででっち上げたとおぼしきものが散見されますが、まずはこのチェックリストを自らに当てはめてみてはいかがかという気もします。

11.雇用可能性

前提:労働市場への移行が、概ね良好であるという事実に基づいて、学位プログラムが社会のニーズを満たしているという結論づけることができる。

質問:学生は、学位プログラムのプロフィールと水準に見合った(適切な)職業に、卒業後の相応の期間内に就くことができるか。

まあ、考えたこともないんでしょうけど。

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