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2012年3月18日 (日)

ベーシックインカム論者は腹黒でなければ馬鹿

常夏島日記のポテトニョッキさんが、「今の日本だからこそ35年の住宅ローンを背負う本当の理由の本当の理由」というエントリで、本論が終わった後の話のついでに書いている捨て台詞的なところだけをわざわざ取り出してくるというあまり趣味の良くないやり方ですが、

http://d.hatena.ne.jp/potato_gnocchi/20120317/p1

ちなみに私はベーシックインカム論者は腹黒でなければ馬鹿だと思っています。腹黒い人は、年金も含めたあらゆる社会福祉を削減してベーシックインカムに統合すべしという夢を語って、実は個別に細かく社会福祉を削りたい人です。彼らにとって労働系の社会保障給付なんて削減すべき一丁目一番地。馬鹿は、ただでさえ少ない社会福祉予算が、老人よりも自分たちに回ってくると信じています。そんなことありえないのにね。でもまあ、ベーシックインカム論者が騒げば騒ぐほど、社会福祉に回る金が増えて、インフレ=不動産価格アップにつながるので、まあ住宅ローンで不動産を抱えている私としては嬉しい限りでしょう。

「腹黒」を別の言い方をすれば「捨て扶持」BI論者であるわけですが。

ちなみに、本論について言えば、結局なんだかんだ言っても日銀がお札を大量に刷することになるだろう、そうすると賃金より何より不動産価格が上がるだろうから、「その可能性を考えれば、35年ローンを組んでも、不動産を買っておく意味があるのだ」というのは、ものすごいニヒリズムに裏打ちされたリアリズムなのかも知れません。

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コメント

濱口先生。小谷敏です。ご無沙汰しております。『若者の現在』シリーズようやく完結いたしました。前2冊は先生のご紹介にあずかり、感謝の念にたえません。重ねて御礼申し上げます。しかし、今回のタイトルはなかなか刺激的ですね。先生のお見立てでは、私は腹黒いのでしょういか。馬鹿なのでしょうか。ご教示賜れば幸いです。そしていま就活で求められているところの「自己分析」に役立てていきたいと思っております。ご多忙のおり、まことに失礼とは存じますが、ご教示たまわれば幸いです。

「腹黒」とか「馬鹿」というのは、あくまでも引用元の常夏島日記の方の表現なので、わたくしが積極的にそういう言い方をしているというわけではありません。ただ、この方の「腹黒」という言い方は、わたくしが「捨て扶持BI論者」と呼んだ人々(山崎元氏やホリエモン氏、さらには池田信夫氏なども含めて)を評するのにかなり的確ではなかろうかと感じたので、上記の通り引用した次第です。

この方の「馬鹿」論は、実はいささかよく理解できないところがあり、「ただでさえ少ない社会福祉予算が、老人よりも自分たちに回ってくると信じています。そんなことありえないのにね」という言い方と、その直後の「騒げば騒ぐほど、社会福祉に回る金が増えて」という言い方は、素直に読めばどう考えても矛盾するように思われるのですが、あまり明確に意識していないようです。

わたくし自身としては、現在の、そして予見しうる将来における日本人の社会感覚からして、ベーシックインカムの導入は「捨て扶持」型主導でしかあり得ず、社会福祉予算全体の拡大に視するとは到底思えないので、その意味ではまさに「腹黒」系BI論者の目論むところの「捨て扶持」にまで縮小していくという将来図がもっとも現実的だろうと思っていますので、もしそういう将来像を望んでいないにもかかわらず捨て扶持系BI論者と共闘して導入に向けて頑張ろうとする方がいれば、それは幻滅の将来図につながるのではないでしょうか?と忠告したいな、というのが素直な気持ちです。

濱口先生。ご返答をありがとうございました。たしかにホリエモンやら橋下やら、とんでもない連中が、BIを唱えておりますので、不信感をもたれることは十分理解できます。そして先生のご返答も意を尽くしたものと思いましたが、しかし以下の件は、どうしても理解することができませんでした。

 わたくし自身としては、現在の、そして予見しうる将来における日本人の社会感覚からして、ベーシックインカムの導入は「捨て扶持」型主導でしかあり得ず、社会福祉予算全体の拡大に視するとは到底思えない

 ご教示いただきことが2点ございます。一つは、「現在の、そして予見しうる将来における日本人の社会感覚」を先生は具体的にどのようなものだと考えておられるのでしょうか。

 そして第二点です。「社会福祉予算全体の拡大」などということがありうるとお考えなのかということです。政府は大増税をすることを決めておりますが、それは大不況とさらなる税収の削減を結果するだけに終わるでしょう。そうなると増税→不況→増税の減収→さらなる大増税と財政削減という無間地獄にはまりこむだけです。現在の通貨と信用のシステムを前提としていたのでは、「社会福祉予算全体の拡大」など夢物語だと思うのですがいかがでしょうか。

 私見では、現在、BI派と社民派の対立と言うべきものがあるように思います。BI派は社民派から「財源はどうする。夢物語」と言う批判を浴びます。そうした批判は甘受しなければならない部分がBI派にあることは事実です。しかし、私には「社会福祉予算全体の拡大」も同様に夢物語と映じるのですが。

 以上の2点につきまして、ご教示賜れば幸いです。

 

 

やや話が混線しているように思われます。

BIに対する批判として「財源がない」という批判があることは承知していますが、少なくともわたしは原理的にはそのような観点から批判しているわけではありません。

むしろ、上の「捨て扶持」BI論に見られるように、「やたらに多いバラマキ福祉」をばっさばっさと整理してBIに一本化してしまえば、財源は十分すぎるくらいあるでしょう。
問題は、その捨て扶持BIのために「バラマキ福祉」が整理されてしまっていいのかということだと思うのです。

増税が必ず不況を呼び、さらなる増税と不況の悪循環にはまりこむというのは、近年リフレ派諸氏がよく言う議論ですが、私は必ずしもそうではなかろうと思っています。経済の話を展開するには、わたくしは経済学の素養が乏しいのですが、それは増税した金の使い方次第だろうと思っております。溜め込んで使われない金を使われるようにすることが景気回復への道だというわりと素朴なケインズ主義に親近感を持っていますので、リフレ派の議論には必ずしも賛成できません。

ただ、いずれにしても、妙にシバキ主義的な風潮が強い中、現在のさまざまな「必要」に応じてそれぞれに設けられた福祉制度をそのままに上乗せ的にBIが導入されるほど甘い世の中ではないと思っています。

社会保障制度を現行のまま存続させようという方が「大馬鹿」であり「自己的」であると思います。(個人的に制度の内容云々を指摘もしないでこのような単語で総括する文章は好きではありません。)

現在でさえ年38兆円、これから3%前後の増加も見込まれている社会保障費。現行だけでも国家税収に迫ろうとしています。制度だけみても、生活保護受給者の激増(物が溢れている現在なのに大戦後の水準を上回っています)など、社会悪に成り下がっています。

そもそも、将来の物価上昇率を加味しない社会保障こそおかしい。国は膨大な借金に対して必ずインフレを起こさせるでしょうし。それで65000円払います?制度として国民の信用を失っている。そもそも、日本の社会に適さなくなっている。改善しなければ、別のモラルハザードを起こすだけ。

人口減の社会に突入した今こそBIは摘要すべきです。削減は当たり前です。そもそもこの医療こそデフレにさらされるべきなのに、全く日本社会と逆行している。腹黒なのはどこでしょう?命・健康を盾にお金を巻き上げているのは?

横槍大変失礼します。
私もBIの重要性はその継続性と公平性で語られるべきかと思います。
社会保障規模全体の増減が最初に来る価値規範は理解に苦しみます。
規模が減ったとしてもつぎはぎ状態の社会保障から漏れる人が減るほうが重要だと思うのですが。

子ども手当は一種のBIです。当時、子ども手当に対して、そんなバラマキをするより、保育所を増やして待機児童を減らしたほうが効果的だ、という批判がありました。それで、今、どうなったのでしょうか。相変わらず、待機児童問題は解決してません。結局、何もやらないことの口実に現物支給論が使われた気がします。

子ども手当は確かにお金のバラマキという側面面はありますが、それだからこそ得られる利点もあります。始めようと思えばすぐ始められる即効性と、幅広く行き渡らせることができることです。保育所の増設で時間をかけている間にも子供は成長していくわけで、結局何の補助も得られずに終わってしまう親も出てくるでしょう。その場合は、現金を配るほうがまだマシでしょう。

すべて現物支給にするのがスケールメリットのうえで理想的ですが、非現実的でもあります。絶対死角が出てきます。それを緩和するための現金支給というのもは悪く無いと思います。

とにかく、子ども手当を批判した議員には、責任をもって、それこそ議員生命をかけて、待機児童問題の解決に取り組んでもらいたいものです。

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