「PISAから見る、できる国・頑張る国」プロジェクト・ビデオクリップ(日本)
明石書店より、OECD編の『PISAから見る、できる国・頑張る国2 未来志向の教育を目指す:日本』をお送りいただきました。なんだか最近教育関係が多いですね。明石書店が、というよりOECD自身が教育問題にかなり力を入れているからなんでしょうが。
http://www.akashi.co.jp/book/b100106.html
テクノロジーの進歩や経済のグローバル化による社会の急速な変化は、私たちの仕事や生活スタイル、そして教育システムにどのような影響を与えるのだろうか? 予測不可能な未来に対応し、持続的成長が可能な社会を築いていくために必要とされる人材を育成する教育システムとは、どのようなものなのか? 日本は、教育システムのどのような長所を伸ばし、どのような課題を克服していかなければならないのだろうか? 良い成績を維持する「できる国」や、成績の改善を図る「頑張る国」の教育改革から得られる教訓は何か? 本書は、PISA調査で優れた成績を収めている国々、そしてPISA調査の結果を踏まえて教育改革を進めている国々の教育システムについて、その成果と関係する要因を詳細に分析し、日本の教育システムにとっての教訓を明らかにする。
http://www.oecd.org/document/13/0,3746,en_2649_37455_49750477_1_1_1_37455,00.html(Strong Performers and Successful Reformers in Education - Lessons from PISA for Japan)
目次は、第2章の「PISAというプリズムを通して見る日本の教育」というところだけをここに示しておきます。
第2章 PISAというプリズムを通して見る日本の教育
第1節 一貫して高い15歳児の平均得点
第2節 読解力の成績が上位の生徒の相対的な割合:OECD平均を上回り、経年変化でも増加
第3節 成績が下位の生徒の相対的な割合:OECD平均を下回り、経年変化では一定
3.1 生徒の学力のための望ましい背景要因
第4節 教育の機会均等
4.1 成績の学校間格差の拡大
4.2 教育リソースの平等な利用
4.3 日本では生徒の社会経済的背景が学習成果に与える影響は小さい
4.4 PISA調査からわかる成績不振に関わるその他の要因
第5節 要求の高い教育システムは生徒のメンタルヘルスに悪影響を与えているのか?
第6節 その他の学習成果:生徒の取り組みと学習方法
6.1 効果的な学習方法を用いること
6.2 デジタル読解力
6.3 家庭と学校での生徒のコンピュータ利用の比較
第7節 学習環境
7.1 教師と生徒の関係は弱いが、改善している
7.2 規律ある雰囲気は素晴らしく、さらに改善している
7.3 教師の肯定的な態度と行動
第8節 日本の学校システムの体系と教育政策
8.1 支出の効果的な選択による教育費の抑制
8.2 学校間の競争
8.3 公立学校と私立学校のバランス
8.4 民間教育事業への依存の高まり
8.5 ほぼ普及した就学前教育
8.6 カリキュラム編成における裁量
8.7 教育基準の設定とアカウンタビリティ
8.8 成績に基づく分化の低さと混成クラスの重視
この報告書に関しては、OECDが作成したかなり長い(18分近い)ビデオクリップがあります。
これがなかなか感動的ですので、まずはじっくりとこれをご覧下さい。
« 『季刊労働法』236号は集団的労使紛争特集のようです | トップページ | まっつぁんの名言録 »
コメント