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2012年2月29日 (水)

労働契約法改正案要綱

というわけで、本日夕刻、労政審に有期契約労働関係の労働契約法改正案が諮問されました。

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000023yqs.html

中身は昨年末の建議を法文化したものです。5年で有期の規定は想像通りですが、雇い止め法理の文言はこうなっています。これがなかなか興味深い。

有期労働契約であって一又は二のいずれかに該当するものの契約期間が満了するまでの間に労働者が当該有期労働契約の更新の申し込みをした場合または当該契約期間の満了後遅滞なく有期労働契約の締結の申し込みをした場合であって、使用者が当該申し込みを拒絶することが、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当と認められないときは、使用者は、従前の有期労働契約の内容である労働条件と同一の労働条件で、当該申し込みを承諾したものとみなすものとすること。

一 当該有期労働契約が過去に反復継続して更新されたことがあるものであって、その契約期間の満了時に当該有期労働契約を更新しないことにより当該有期労働契約を終了させることが、期間の定めのない労働契約を締結している労働者に解雇の意思表示をすることにより当該期間の定めのない労働契約を終了させることと社会通念上同視できると認められること。

二 当該労働者において当該有期労働契約の契約期間の満了時に当該有期労働契約が更新されるものと期待することについて合理的な理由があるものであると認められること。

ふむ、いわゆる雇い止め法理を法律の文言にするとこういうことになるということなのでしょうか。これ、第二号の合理的な期待の範囲が、少なくともその前の5年で無期という規定が存在していなかった時代におけるものとは自ずから異なってくるであろうということは想像されますが、それがどの程度どういう風にそうであるのかというところが、これがもっぱら私法上の効力のみを有し、裁判所でのみ有権的に解釈される労働契約法の一部改正であるということから、なかなか一概に言いにくいわけですね。

次の期間の定めがあることを理由とする不合理な労働条件の禁止は、この後に控えるパート法の改正との関係でも注目されますが、この点はまた改めて。

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コメント

↓この改正案、少しさめて観ています。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000023yqs.html
こう言っては何ですが、すべてではないですが、その大部分は有期雇用の典型は今やアウトソーシングです。
これは、そもそも委託型の労働(準委任契約など、主に仕事の完成ではない手段債務型労務提供の場合ですが・・)における労働者や個人請負人も含めて、当該各人の労働という“事業”の私的独占を認めるか、若しくは構内労働においては別な法人格を否定する(つまり元方事業者との同一法人とする)より他はないのではないかと思います。
有期雇用について使用者の条件をいくら厳しくしても、元の事業者とその下請事業者の契約期間の短期性に縛られたままでは、実効性がないと言えるからです。
業務の外注化は恒常的な業務であるか、短期間に終了する業務であるかは問わないわけですから、発注者は、恒常的な業務であっても、これを細切れ(半年や1年)にして外注し、これを更新すればよいわけです。しかも他社と競合させればダンピングに成功するでしょう。金額だけでなく、より労働者に不利となるよう期間その他労働条件もダンピングとなるのだと思います(休憩所が無くてもよいとか、空調も必要ないとか、労働時間も柔軟に対応させるとか・・・実際、直接雇用者は食堂で休憩できるのに、委託労働者は真夏でも真冬でも外で弁当を食べていることはよくあることで、この場合、別法人ゆえ、元方の施設を使用できる契約を結んでおらず、各法人の福利厚生に拠っているだけで別段法律に違反しているわけではないでしょう)。
結局、業務委託市場において労働者の雇用を安定させようとするのなら、一労働者の労働については私的独占をさせる。つまり、この市場での談合を合法化するか、恒常的業務の外注を禁止するより他ないのではないでしょうか。
経済法の改正(その射程距離を短くすること)も必要だと思います。

http://togetter.com/li/277121

研究者はどうなるかの話題がまとまっていました。

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