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2012年2月22日 (水)

かくもしつこい岩波ストーカー記者はこちらでしたか

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2012/02/post-0108.html(重要政策課題をほったらかしてかくもしつこく岩波書店問題ばかり聞きたがる新聞記者)

を書いたら、その日の毎日新聞夕刊にこんな「特集ワイド」が・・・。

http://mainichi.jp/life/job/news/20120221dde012100012000c.html(岩波書店・募集要項の波紋 著者に「協力」依頼、存在していた「内部文書」)

いやいや、「存在していた「内部文書」」とか言われた日には、最近流行りの外交機密文書でも見つかったのか!と思わず興奮してしまいそうになりますが、

<社員各位 日頃お付き合いのある著者の中で、今回の社員募集に際してご協力を依頼できる方のお名前、所属および肩書き、送付先住所を教えてください。それを基に依頼リストを作成し、「依頼状と募集要項」を総務部から送付します>(抜粋)

 A4用紙に横書きで印刷されており、日付は昨年12月21日、発信者は総務部長だ。

はぁ、従業員規模200名の中小企業が人事担当者だけでは手が回らないから編集担当にも手伝ってね、といってるわけでしょうけど。

これが、この毎日新聞記者にかかると、

ここに書かれた通りなら、同社から本を出している数千人規模の著者のうち、「日頃お付き合い」があり「社員募集に際してご協力」を約束した一部の著者の周囲にいる学生ががぜん、有利ということにならないか。一般の学生たちには、岩波に「紹介」を頼まれた特別な著者を知るすべはなく、紹介状をもらうためのせっかくの努力も徒労に終わりかねない。

従業員規模200名の中小企業がたった1,2名の新入社員の募集の協力のお願いを今まで関わった数千人の著者に出してたら、それだけでそんな莫迦な中小企業は傾くと思いますけど。

なんというか、全求職者が全求人企業に全く平等にしかも現実にアクセスできなければならないというような、完璧に非現実的な妄想が、ある種の(わたしはそれを「りべさよ」の一種だと思いますが)ものの考え方に牢固としてあるんですね。

これは、実は全求職者が全求人企業にアクセスすることは平等だけれども能力に多大なる格差があるから現実には遥か以前で足切りされてオワリだよね、という観念的抽象的な「市場」なんてのがあるという初等経済学の教科書に出てくるような「ねおりべ」型の発想を、その枠組みはそのまま忠実に保ちつつ足切りは許せないという青臭い正義論を流れ込ませて出来上がる妄想的正義論なのですが、自分ではその非現実性が認識できていないがゆえに、本気で正義だと思いこんじゃう。

現実の市場というのは、とりわけ労働市場というのは、さまざまな形でセグメント化されることで意味のあるアクセスが可能となり、意味のある面接が可能になるわけで、それはお互い時間と空間の限られた生身の人間同士のやることである以上あまりにも当たり前であるわけですが、それが近年の全部がネット上でクリック一つでやれてしまう、やれたような気になってしまうバーチャル労働市場の悪しき影響で、生身であることを忘れたこういう議論が横行することになってしまうわけです。

やれやれ。

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