読めば読むほど味が出てくる"スルメ"みたいな本
一方、いまをときめく(ときめかないよ)岩波書店から出した『新しい労働社会』へも、人事コンサルタント・社会保険労務士のwadamyさんによる書評がアップされています。
http://hurec.bz/mt/archives/2012/02/1691_200907.html(HUREC AFTERHOURS 人事コンサルタントの読書備忘録)
労働法を学ぶ人にはブログなどでもお馴染みの論客ですが(大学のオープン講座で労働政策研究・研修機構のR・H先生の労働法の講義を聴いたときに、著者のブログを勧められた。個人的にも以前から読んでいたけれど)、この人、EUの労働法にも詳しかったりするけれど、労働経済学者なんだよね。労働法学と社会政策学の両方の分野を論じることができるのが著者の強みであり、かなりの希少価値ではないかと。
もともと、労働法学と社会政策学の間の距離はもっとずっと短くて、現実の労働現場に即して密接な議論がやりとりされていた時代もあったはずなんですが、時代が下がるにつれて、みんな優等生ぽくなっていってしまって、そういう(インターディシプリナリーだの学際だのとしっかたぶったかしだすずっと以前からあった)学問横断的な気分が薄れていったような気がしますね。
新書という体裁上、コンパクトに纏まっていますが、読めば読むほど味が出てくる"スルメ"みたいな本です。
評価で星半個減は、自分自身の理解が及ばなかった部分が若干あったためで、4章が、もやっとした感じ。自分の中に「労組=旧態然」というネガティブイメージがあるのもその一因かもしれません。
なんにせよ、「読めば読むほど味が出てくる"スルメ"みたいな本」という評価は、わたくしにとって会心のお言葉です。
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