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2012年2月20日 (月)

重要政策課題をほったらかしてかくもしつこく岩波書店問題ばかり聞きたがる新聞記者

厚生労働大臣の閣議後記者会見の記録から・・・、

http://www.mhlw.go.jp/stf/kaiken/daijin/2r98520000022zwm.html

(記者)
 岩波書店の採用に関してですが、話を聞いて、特に問題はないというお考えだということでよろしいですか。

(大臣)
 そうですね。ただ、著者などの紹介がないと受けられないというような誤解を招くということもありますし、そういう意味では、今回複数回対応した結果、公正にできるように、岩波書店でも、さらにやり方などを改良、改善して努力するということですので、本当にそういう形で行われるか、実態をこれからも注視していきたいということです。

(記者)
 今後も注視していくということは、これで終わりということではなくて、経過をまだずっと見ていくということになるのですか。

(大臣)
 そうですね。実際にどういうふうに行われるのかを、それはいつどうするということではありませんが、こういうふうに会社側からは回答がありましたので、そうできるかどうかを見ていく、ということです。

(記者)
 確認ですが、今の時点では、岩波のホームページでやっていた募集というのは特に問題があるというふうには認められない、という見解を厚生労働省は今日お示しをした、ということでよろしいのでしょうか。

(大臣)
 そうですね。「厳正に」、これがどういうふうに皆さんに受け取られるかですが、著者などからの紹介ということは、それだけ岩波に入りたいという熱意を持って、いろいろな形でそういう紹介を得ていたという、そういう意味合いと、それから、これは選考の基準ではなくて、しっかりと選考の基準は筆記と面接試験でやるということですので、そういうことであれば、現時点で何かに違反しているということではないでしょう。ただ、それがないと受けられないと、報道を見て思われた方に対しては、これは公正な選考を妨げることになるので、特に著者などのツールのある人はたくさんいないかもしれませんし、その場合には、ちゃんと採用担当部門で話を聞いて、応募機会はちゃんとできるようにするということですので、現時点では、何かについて問題ということではないと思います。ただ、こういう報道があって、皆さん本当にそうなのかなと思われるところもあるのかなと思いますし、こちらとしても、そういうことで調査をして確認をしたので、その確認がしっかりと履行されるかどうかは、当然のことながら注視をしていくということです。

(記者)
 ただ、今回こういうのが問題ないということで一定の受け止めが出ると、危惧されているのが、では他の会社もそういう明記をするのが広がってくるのではないかという危惧もあるのではと思うのですが。

(大臣)
 そうでしょうか。分からないですが、そういうことがあれば、その時にまた一つ一つちゃんとチェックをさせてもらいます。

(記者)
岩波書店の件ですが、基本的には問題ないということで、今後も注視していくということですが、やはり誤解を招くということ自体は、これで応募を断念する人が出てくるわけで、問題なしとは言えないと思うのですが、そのへんについては、是正等について何か今後やっていく考えはあるのでしょうか。

(大臣)
申し上げたように、岩波書店の方でも、これを選考の基準としないということですので、そうしたことをしっかりと入社試験を受ける方達に伝えてもらうということだと思います。

(記者)
今回の岩波は、改善しますということを言っているわけですが、問題ある行為であったことは、問題あるというふうに考えていらっしゃるのでしょうか。

(大臣)
先程申し上げたように、これが無いと受けられないというふうに誤解をするという可能性はあるので、問題が全くなければ、そういう事実確認などをしないわけですから、事実確認をしたということは、問題なしということではなかったと。ただ、その結果こういう形でやりますということだったので、それではしっかりとそれをやって下さいということで、注視をしていくといくことです。

ネット上では、厚生労働大臣はこんなことに熱を上げていないで・・・といった揶揄するような声も散見されましたが、こういうやりとりを見る限り、従業員数200名の中小企業の採用問題に異常なまでの熱を上げているのは新聞記者さんの方のようですね。

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2012/02/post-76b7.html(岩波書店と新卒採用問題)

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2012/02/post-a34d.html(岩波書店の募集採用に関する事実関係の把握について)

右も左も後も前も、みんな揃っていかに岩波書店という従業員規模200名の中小企業が(プラスの方向であれマイナスの方向であれ)大好きであるかということを見事に明らかにした今回の不思議な騒ぎでしたが、マスコミに煽られてやむなく「事実関係の把握」をやってきた厚生労働省が、一応のまとめをしています。

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コメント


「コネ採用」ということでは、新聞社も人様のことは言えない
のではないかと思われ。

 人様のことは言えないとのご指摘、その通りなんですが、ただ、世の中、建前や遠慮というものがあって、『正々堂々とやります』と宣言したかのように見えた(聞こえた)ことで、公論が起こったことに意義(ないし“異議”)はある、ということでしょうか。
 議論されることを岩波さんが仕掛けた・・とか?

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