フォト
2019年8月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
無料ブログはココログ

« 「ふざけた職場にいつでもノーを突きつけられる」社会こそ「無理せずに誰でも働ける社会」 | トップページ | 出たがり・トンデモ・陰謀論の聖三位一体 »

2012年1月 4日 (水)

求職者支援制度と雇用保険の実態批判

毎月送られてきている『マスコミ市民』というミニコミ誌は、題名通り「市民」臭がかなり強いのですが、1月号に載っている田中尚輝さんの「民主党政権の福祉、社会保障政策の問題点」というエッセイは、求職者支援制度や雇用保険の実態について、かなり鋭い批判をしていて、読まれる値打ちがあると思われ、幾つか引用しておきます。

ただ、このエッセイの最初の方で、民主党政権への幻滅をいうために、長妻前厚労相やはては古賀茂明氏まで引いて、官僚主導がどうたらこうたらと、いかにも「市民派」的なスタンスを鮮明にしていて、いやあそれならさぞかし橋下新市長には期待しているんでしょうねえ、と嫌みの一つ二ついいたくなるところもあるのですが、そこはそれとして、制度の批判の部分は、大変重要なポイントを突いているように思われます。

>数ヶ月前に「求職者支援法」が制定され、失業給付を貰っていない人を支援するため職業訓練中の受講者に月額の10万円程度の生活費を支援する制度が出来ました。生活保護に落ちないために、もう一本「網を張る」政策です。これはヨーロッパでもよく見られる、いい政策だと思います。

>しかし、大きな予算が付いたために問題も大きいのです。私は、昨年全国22コースほどを自分たちで実施しました。私どもNPOは全コースからいうとほんの僅かで、実際には学生の数が少なくなって倒産しかかった専門学校が、この制度に乗り出して荒らしています。・・・さらに、ほとんど勉強しない受講生も多くいるのが実態です。実のところ、一つの教室のうち半分くらいの人は精神的に不安定な人で、病院で診察して貰わなければならない人さえ居ます。仕事が出来ない人が滞留し、月10万円を稼ぐための場になっているのです。・・・

このあたりは、わたくしも「トリレンマ」等として論じてきたところと重なりますね。

>私は1週間に2回ほど東北の被災地へ通っていますが、そこでも明らかに制度の歪みがあります。被災地では、雇用保険の受給期間を全て一律3か月延ばしましたので、今年の12月から来年の1月くらいまで、皆何もしないで家にいるかパチンコ屋に行っている人がたくさんいるのです。

>再就職をして貰うために雇用保険を支給しているはずなのに、給付を受け取っている間は仕事したくないと、職場が復旧しても仕事に戻ってこない人がたくさんいるのです。私は介護保険の事業所をやっていますので、その事実を目の当たりにします。デイサービスもボランティアの人の力を借りて動き出せたのですが、職員20人全員が雇用保険を受け取っていて、戻ってきた人は2~3人です。本来の趣旨が生かされていないので、国の予算が本当にもったいないのです。

このあたり、CFWの永松伸吾さんも指摘しておられた点ですね。

こういういい指摘をしたエッセイの最後で、

>その昔、日本社会党には「社会主義協会」という「素晴らしい」党内党がありましたが、官僚に取り込まれていく議員が多い民主党の中で、1割でもいいので、党内で旗を掲げて欲しいと思っています

といういささか意味不明の締めくくりを読むと、なんだか頭が混乱しますけれども。

« 「ふざけた職場にいつでもノーを突きつけられる」社会こそ「無理せずに誰でも働ける社会」 | トップページ | 出たがり・トンデモ・陰謀論の聖三位一体 »

コメント

初めまして、井本雅利と申します。63歳です。
実は「求職者支援法」という裁判をしています。平成24年9月14日~平成25年4月26日まで6回の審理を経て、遂に結審しました。
この裁判は、国が、「就活してもなかなか働き口が得られない経済的困窮者に手に職を付けさせ、早期の就業に繋げようとするもの」で、根拠法は「求職者支援法」にあります。
ところが、国が訓練講座を民間の企業に委託するため、定員割れが起きると、さっさと民間訓練校が中止する。実際には6割くらいしか訓練講座を受けられない。当方もそのひとりです。そこで、次のような訴えの趣旨で提起した次第です。
人は誰しも年をとり、ある日突然、障害者にもなり得る。そして勤め先が潰れることもあれば、卒業しても就職できなかったりもする。ある意味それが機会均等である。本法はそのための恒久立法である。人は誰しもがそういう事態に遭遇しないとはいえない。 そしてそれは、国民誰しもに云えるのである。判決は、4月26日に出ます。
控訴に備え、アドバイス等いただければ幸いです。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 求職者支援制度と雇用保険の実態批判:

« 「ふざけた職場にいつでもノーを突きつけられる」社会こそ「無理せずに誰でも働ける社会」 | トップページ | 出たがり・トンデモ・陰謀論の聖三位一体 »