本邦初の労基小説! 沢村凜『ディーセント・ワーク・ガーディアン』
最近は、労働基準監督官を主人公にした漫画もけっこう出てきてますから、労働基準監督官を主人公にした小説があっても不思議ではありません。
「働く人を守るために、必死で働く人間がいる」
という帯の文句通り、「労働基準監督署を舞台に描く熱血エンターテインメント」です。本邦初の労基小説。猟奇小説ではありません。
>「人は、生きるために働いている。だから、仕事で死んではいけないんだ」労働基準監督官である三村は、〈普通に働いて、普通に暮らせる〉社会をめざして、日々奮闘している。行政官としてだけでなく、時に特別司法警察職員として、時に職務を越えた〈謎解き〉に挑みつつ。
小説でありながら、労基署の現場感覚に近いリアルさを感じさせるのは、一つには安全衛生が鍵になるストーリーが多いからかも知れません。中小の建設現場や工場への臨検監督は大部分安全衛生問題なのですから。巻末の参考文献を見ると、けっこうその筋の専門文献を読み込んで書かれているようです。
その参考文献欄の最後に、こういう一文がさりげに・・・。
>このほか、事業仕分けにより平成23年3月末に閉鎖された「あんぜんミュージアム(産業安全技術館)」のビデオコーナーにもお世話になりました。
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JUGEMテーマ:読書感想文
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タイトルの『ディーセント・ワーク・ガーディアン』は
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労働基準監督官のこと。ブラック企業に対して是正を勧告などを
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行う厚生労働省の職員。よっ... [続きを読む]
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