だから、「サヨクやリベラル」じゃなく、「ソーシャル」の理想なの
一知半解よりももっとずっとよく分かっている、九知八解くらいのレベルの認識なんですが、それを全体の認識枠組みにどう位置づけるかというところで、「イカニモ日本」的な「サヨクやリベラル」認識がデフォルトになってしまっているために、いささか残念な結論めいたものになってしまっているというところでしょうか。
http://ameblo.jp/englandyy/entry-11125681070.html(スウェーデンは本当に弱者に優しい国か?)
>・・・そして、高負担だが高福祉のスウェーデンを見習えと言う声が強くなっている。まあ、いつの時代もスウェーデンというのはサヨクにとっては憧れの国らしい。では、本当にスウェーデンは安心・安全、人に優しい国なのだろうか?
>・・・スウェーデンでは「働かざるもの食うべからず」の考え方が徹底されている。そして、企業の倒産も解雇も当然のように起こる社会である。ただし、働く意欲のある人(おそらく北欧の人は勤勉であるからそういう人が多いはずだろう)を助けるためには救いの手を惜しまない。そのために、失業したとしても職業訓練などの制度は非常に充実している。また、女性が働くための支援も充実している。
「貧困の罠」に陥ってしまうことや労働市場から阻害されて働くことができなくなることがないように政府は各種の制度を充実させているのである。
まったくその通り。それこそが今日の西欧の左派の考え方であり、「ソーシャル」であり、そういう意味のものとして「スウェーデンは本当に弱者に優しい国」なんです。
そういうのを「本当に弱者に優しい国」と思えないような人が「スウェーデンは本当に弱者に優しい国か?」などと反語めいた疑問形で問いを発するのでしょう。
この「wasting time?」さんは、一体どちらなのか、よく分からないところがあります。
>・・・サヨクやリベラルが理想として語るスウェーデンという国はどこにも存在しないのかもしれない。
そういうのを「本当に弱者に優しい国」と思えないような「サヨクやリベラル」をデフォルトに考えれば、この最後の捨て台詞めいた言葉は、まさしく「痛いところを突いた」痛烈な皮肉であり、いかにも気の利いた締め言葉ということになるのでしょうね。
「ソーシャル」を知らない「サヨクやリベラル」の小宇宙では、確かに通用する皮肉ではあります。
しかし、「サヨクやリベラル」への皮肉などという井の中の蛙を超えて、どこまで本気で上で自ら書かれた「ソーシャル」の理想を実現すべきと考えているのか、気の利いた皮肉の一つも言えればそれでいいというのでは、いささか残念なところではあります。
(つか、少なくとも近年出た本はどれも、スウェーデンを「サヨクやリベラル」的に褒め讃えているようなものはないように思いますが)
« 人を憎むことでしか自分の確認出来なくなってしまうから | トップページ | 政権交代後の雇用政策@『DIO』 »
「ソーシャル」に生きる術を持たずに生まれついた真の弱者には、ネオリベ新自由主義に比べてもよっぽど厳しい国のように思えるんですよね。
http://bit.ly/aRScWm
http://bit.ly/brI41i
投稿: koge | 2012年1月16日 (月) 22時11分