連合総研『DIO』267号がアップされました
先日、掲載された拙論を紹介した連合総研の機関誌『DIO』267号が、ようやくHPにアップされたので、改めてリンクを張っておきます。
http://rengo-soken.or.jp/dio/pdf/dio267.pdf
特集 就業を通じた参加型社会をめざして
政権交代後の雇用政策 濱口 桂一郎…………… 6
パーソナル・サポート・サービスの運営実状 濱里 正史 …………… 10
知らなければ困る―NPO「職場の権利教育ネットワーク」の活動― 道幸 哲也 …………… 13
わたくしのは既に拙HPにアップしてありますので、ここでは道幸先生の労働法教育に関する文章の最後のパラグラフを:
>NPOが活動を開始して4年が経過した。その間、高校への出前授業、大学生対象のシンポジウム、教師や組合員への研修等を行ってきた。その間に学校でワークルールを教えることの困難さも少しずつ明らかになってきており、課題は多い。
第一は、権利教育の必要性について社会的意識の高揚・啓発である。具体的には、まず、インターンシップや就職活動にとどまらない労働や働くこと自体についての論議を深めることが不可欠である。その意味では、2009年2月に厚労省から「今後の労働関係法制度をめぐる教育の在り方に関する研究会報告書」が発表された意義は大きい。もっとも、社会的反応はほとんどない。世論形成の担い手という点では、教職員組合の役割も重要であるが腰は重い。
第二は、ワークルール教育内容の精緻化である。これは高度なことを教えることではなく、教育の仕方・スキルの高度化を意味し、そのための研究会の立ち上げや教育モデル・教材の作成が考えられる。実際には、生徒と日常的に接触している受け入れ教師との連携、つまり生徒と教師と外部講師との三面的な授業の試みが有効となろう。はっきり言って「出前授業」的な対応では意味のある教育は不可能である。
第三は、ワークルールの実現のための仕組みを理論的に研究することも重要である。私は、そのために①法的な知識、②心構え・気合い、③職場でのサポート、④法的な制度、が必要だと考えている。特に、②についての本格的な研究は緊急の課題といえる。
第四は、権利教育の制度化・義務化の試みである。教育カリキュラムに入れることは無理であっても、進路指導の一環としての一定の義務化はありうる。本来NPOの仕事ではない。
あと、今号で興味深いのは、『日本の職業訓練および職業教育事業のあり方に関する調査研究報告書』の紹介です。
>わが国はいま、労働者の職業能力の育成(以下、「人材育成」と呼ぶ)のあり方を見直さねばならない時にきている。
しかし、わが国の人材育成の基本的な仕組みは、時代や社会の変化に対応できないでいる。変化に対応するには個々の企業に依存せずに、社会全体として人材を効果的に育成するための仕組みを整備することが必要になる。その政策的な方向を明らかにすることが本プロジェクトの研究課題である。
今回は、政府の公共的な組織でもなく民間企業でもなく、両者の間に存在する公的な領域にある訓練実施期間としての中間組織に注目しており、この点が本プロジェクトの最大の特徴である。
この報告書自体は、まだHPにアップされていないようですが、そのうち本体もアップされるでしょう。
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